医学薬学・生命科学

喫煙15本ごとに肺がん関連の遺伝子変異が発生

20091219_quit_smoking今回は、『マリンパのお仕事』と同じネタで思ったことを書いてみる。いちおう、あっちは、お仕事モードだから、言葉もそれなりなのだが、こっちは、基本的に藪睨みだから・・・・・すき放題。。。。


タバコでは“がん”になる人とならない人がいる。

理不尽だけど、しょうがない。でも、もし、地球上にヒトが誕生して以来、子供のときから全員がタバコを吸っていたとしたら、タバコで命を落とす遺伝子タイプのヒトは淘汰され、今のヒト達は、全員、タバコで“がん”などにはならなかったはずだ。

もし、今、地球上からタバコを一掃し、誰もタバコを吸わなくなったらどうなるのだろう?

タバコで淘汰できた遺伝子が、後世に繋がる事になる。これがよい事なのか悪いことなのかはわからないけど、タバコを断った未来には、これが災いして、環境因子の何かが、別の病気の脆弱なターゲットとなるかもしれない。

じゃ、タバコは止めなくてもいいのか?

いや、そんな事はない。個人としてのメリット・デメリットと、全体としてのそれは、意味が違うのだから。そして、全体としてのメリット・デメリットは、個の積み上げが正しいと思うし。進化ってそういうもんだし。

喫煙者を擁護するつもりは、さらさら、ない。でも、他の人に影響を与えないところで喫煙する事は、問題ないんじゃない?

歩きタバコをしたり、公共の場所でタバコを吸うのは厳禁、規則を破ったら懲役刑でもイイと思うけど、閉鎖された空間で、個人的に喫煙を楽しむのは、なんら問題ないんじゃない?家庭に於いても、書斎のような空間で、タバコを楽しむ・・・・、良いんじゃない?

今の世の中の雰囲気は、喫煙者と喫煙と言う行為そのものを軽蔑する方向に向かってるって感じる。

彼らは、未来の私たちの子孫に、“強い遺伝子”を残してくれる人達なんだから、、、、蔑視はかわいそうなんじゃないかな?

いや、かわいそうな対象は“他人に迷惑をかけない喫煙者”に限るけどね。火の付いたタバコを手に持ちながら“歩きタバコ”しているヤツを、後ろからバットで頭を殴っても許されていいと思うし。

だから、禁煙活動は、ほどほどがいいと思っている。

でも、喫煙者の罹病率は非喫煙者より高いんだから、健康保険料やその他諸々の社会保障制度は差別されるべきだとも思っている。


タバコを吸うのは、あくまで、自己責任で。。。

私は、こんな世の中になればいいと、いつも思っているのだが、、、、あいまいな日本人は、ルールを決めることも、消極的・・・・腰が引けてる。。。。

英国のがん遺伝子研究で判明

 世界におけるがん死亡は2004年で年間740万人に達し、全死因の13%。そのなかでもトップなのが肺がんで、年間死亡者数は130万人となっている。こうしたなか、英ウェルカム・トラスト・サンガー研究所のPeter J. Campbell氏らは、肺小細胞がん患者らを対象とした研究で遺伝子変異ががん発症に関与していることを発見。たばこ15本を喫煙するごとに1つの遺伝子変異が発生することも見出し、Nature12月16日オンライン版に報告した。


紫外線と皮膚がんとの関連も確認

 Campbell氏らは、肺小細胞がん患者の肺組織から得られた通常細胞と腫瘍細胞を比較。60回にわたるゲノム配列を行った結果、たばこに含まれる化学物質に起因する2万2,910の遺伝子変異を確認した。この変異は直接的にがん細胞を発生させないものの、組み合わさることで細胞のがん化を促すという。

 変異は全ゲノム領域を通して均一ではなく、ほとんどが遺伝子コード領域の外で認められた。これは重要な領域で傷害を受けたDNAが修復されたことを示唆しているが、重要な領域で発生した少数の変異は細胞のがん化を促進することになる。

 また、発がん物質が直接の遺伝子変異を引き起こすか、がんそのものがDNA修復機能を阻害することによって変異に関与するのかで意見が分かれていたが、同氏は今回の発見が前者を支持すると結論した。

 同氏らは、15本喫煙するごとに1つの遺伝子が変異すると推計。そのため、Nature Newsに対して「たばこ1箱を吸うごとに、ロシアンルーレットをしているようなもの」と語っている。

 今回の研究では皮膚がん患者の細胞も検討しており、紫外線による3万3,345の遺伝子変異が確認された。こちらも肺がんと同様、発がん因子が直接の遺伝子変異を引き起こすことを示したという。

 今回の研究について、同氏らは「肺がんおよび皮膚がんを予防できるということを裏づけた」としたうえで、薬剤療法の標的となる遺伝子の特定に役立つことを期待している。


タバコだけじゃなく、『あぁ~あ、こういうこと、誰も言いだしっぺになりたがらないんだよなぁ』って感じたのが、川崎市のK病院での安楽死に関する最高裁の上告棄却。

最初に、ルールを決めればいいだけなのに、誰も、最初の線引きをしたがらない。

最高裁は、棄却した理由について、、、、

 「被害者が気管支ぜん息の重積発作を起こして入院した後、本件抜管時までに、同人の余命等を判断するために必要とされる脳波等の検査は実施されておらず、発症からいまだ2週間の時点でもあり、その回復可能性や余命について的確な判断を下せる状況にはなかったものと認められる。

 そして、被害者は、本件時、こん睡状態にあったものであるところ、本件気管内チューブの抜管は、被害者の回復をあきらめた家族からの要請に基づき行われたものであるが、その要請は上記の状況から認められるとおり被害者の病状等について適切な情報が伝えられた上でされたものではなく、上記抜管行為が被害者の推定的意思に基づくということもできない。以上によれば、上記抜管行為は、法律上許容される治療中止には当たらないというべきである」


ということらしい。

最高裁なのに、あいまいな『発症からいまだ2週間の時点でもあり』とか言っている。だったら、一体、どれくらい待ったら、『良しっ!』て言ってくれるんだろう?というより、時間の問題なのか?

『同人の余命等を判断するために必要とされる脳波等の検査は実施されておらず』とか言っているが、医師が診て、言葉は悪いが『いつまで待っても、結果は同じ』って感じたんだろうから、その判断を尊重すべきなんじゃないの?そして、家族が「もい、いいっ」って言ってるんだし。

殺人事件が匂うのなら、話は別だけど、これじゃ、医師の感覚っていうか、プロとしての医師の能力と経験を全く信用してないんじゃない?

時期を決めておけば、信用する・しないなんて、そんな問題にすらならないって思うんだけどなぁ。

たとえば、自動車運転免許を取得する条件に、安楽死を望むかどうか、臓器提供するかどうかの意思表示を必須にする。教習所に通い始めてから、かなり時間があるんだから決められるはず。そうすりゃ、安楽死を望む人でも、2週間はさせない・・・とかに変わるんだけどなぁ・・・。

でも、誰も言い出さない。後になって、責任を取らされたくない・・・。っていうか、安楽死そのものを、議論の俎上にのせようすらしない。。。


信用って言葉が出たから、もう一つ、書いておくけど、、、、

政府のジェネリック使用促進対策のひとつに、「10mgの錠剤がなければ、5mgの錠剤を2錠使ってもよい」と言うものがある。昼飯時に業界の新聞を読みながら、ぼやいていたら、それを聞いていた職場の同僚(薬局の仕事は知らない)が、、、

「えっ?いままで、出来なかったの?」とビックリした。
「えっ、一回に飲む量は同じなんだよねぇ?」
「もしかして、10mgの錠剤1錠と、5mgの錠剤2錠に何か違いがあるの?」と、矢継ぎ早に、後から後から疑問が沸いてきていたみたいだ。

そう、薬剤師には、こんな事すらまかされていないのだ。

例えば、10mgの錠剤は大きくて飲みづらい。薬剤師の判断で5mgの小さいのを2つ・・・なんてやっちゃいけないのだ。こんな些細な事すら、いちいち、処方医へ変更の確認の連絡をして許可してもらってからでなくては、出来ない事になっているのだ。時間がかかるもんだから・・・・患者さんに「もう、いいよっ!急いでんだからっ」と。

「アホくさっ!」
「それって、2千円払う時、1000円札2枚と2千円札1枚で払うのは、別だって言ってるみたいジャン。へんなの」

でも、出来ない理由は、別なところにある。ゆがんだ医療法・・・・・。10mg1錠と5mg2錠の値段が違うのだ。さらに、2種類の錠剤を各1錠ずつアサ・バン飲んでいた人が、状態がよくなって一つがアサだけの服用に減ると・・・・金額が高くなる。

「えっ、なに、それぇ~」

薬剤師は、まったく信用されていないのである。


おっと、こりゃ、タバコと関係ねぇなっ。

話を元に戻して、私は、禁煙して、丸 7 年になる。

やめて良かったのかどうかは、まったく、わからない。けど、公共の場所で“白い目”で見られないですむのだけは、善かったと思っている。

結局、このように、誰かが厳格な取決めをせず、なんとなぁ~く、、、、だったり、そのテーマそのものが“飽きちゃう”のを、、、、じぃ~っと、待ちながら、、、、、。安楽死を選ぶ間に、自然に死ぬのを待つ・・・・。裁判長の時間をかけてってのも、そういうことなのだろう。。。。

って、、、、日本人だから、それしかないのかも。

| | Comments (0)

「タミフルに新たな疑惑(New doubts over Tamiflu)」

20091214_tamifluイタリア・コクランコラボレーションのTom Jefferson氏らが BMJ 12月8日オンライン版(2009; 339: b5106)にノイラミニダーゼ(NA)阻害薬に関するシステマティックレビューを発表。

その際、同氏らに製薬企業とレビューの対象となった論文の著者から一部のデータ提供が行われなかったことなどを、BMJが同レビューの公表日にあわせ、英テレビ局channel 4との連名で調査・独占報道を行い、明らかにした。

---えっ?情報操作?---

NA阻害薬の予防、治療ならびに有害事象を検証した20の論文を集めて行われた今回のシステマティックレビューは「有効性不十分とするデータ(paucity of good data)が、オセルタミビルはインフルエンザ合併症を予防するという論文の下に埋められて(undermined)しまった。

---なんだぁ?効かないデータは隠蔽したの??---

---ロシュは何て言ってんだぁ???---

BMJ はRocheのタミフル国際医薬部門トップJames Smith氏がJefferson氏、同誌それぞれに出した回答をあわせて公開した。

Jefferson氏への回答によると、提供されなかったとされるデータについて、実施当時(同社は1999~2003年と表記)は、現在と違って試験プロトコルの標準化やレポートの自動公開は一般的でなかったとコメント。さらにJefferson氏が以前に共同で研究していた同社社員は多くおり、直接問い合わせることが可能にもかかわらず、BMJやテレビを通じた追求を行う理由こそ明らかにすべきだと反論。

また、BMJへの回答として、提供されなかった8件は「データが明らかに不完全」であり、データへのあらゆるアクセスは英国政府ならびに監督官庁により認可されていると同社は指摘している。


・・・・・・なんだよ!シドロモドロじゃん。ロシュ!!!そもそも、試験のプロトコルがどうのこうの、解析法がどうのこうの言う薬じゃねぇだろ!罹患したら飲む。短期決戦、エンドポイントはハッキリしてるだろ?効くか効かないか、どっちだよって薬だろ?(心不全の時の利尿剤・強心薬やβブロッカーのようなものを試験してんじゃねぇんだよ)

解明され公表されている作用機序は、単に増殖したインフルエンザウイルスが細胞から離れるのを阻害するだけ。一方、発熱をみてから病院に行って、タミフルを服用する頃には、大多数の症例ではウイルス量は減少し始める時期だ。

だから、『タミフルが効く』って言ってる事が、私にはピンとこないのだが、解明されていない作用機序による効果もあるかもしれないから、いわゆる臨床試験によって効果が証明できれば、その効果は認めている。私は、作用機序だけを妄信する Book Smart じゃないからね(ちょっと前までは漢方薬も馬鹿にしていた“頭でっかち”なのに、偉そうにしてゴメン)。


しかし、、、、その臨床試験による“効果判定”もが、疑問だらけだとしたら、とんでもない薬ジャン、タミフル!!


岩田健太郎氏(神戸大学都市安全研究センター、医学研究科微生物感染症学講座教授)が「今、新型インフルエンザにどう対応すべきか」で語られていた事の中に、タミフルの性質をよく示すエピソードがある。

ある、日本のドクターのコメント

「新型インフルエンザなんて怖くないよ。タミフル出したら、みんな2,3日で良くなったよ」

ある、香港の家庭医のコメント

「新型インフルエンザはそんなに怖がっていません。タミフルを出さない人が7割くらいですが、みんな2、3日で良くなっています」


サスガですね!岩田教授。


話は変わって、読売新聞、昨日の朝刊一面、『年金「4年で全件照合」断念、半分以下に後退』には、笑った。爆笑。。。

やっぱり、理想主義者、ロマンチストに政治は無理なんだよね。そして、理想主義者かどうかの“見分け方”は、抽象的だけど『戦争を反対』を唱えるかどうかに尽きるんじゃないかな。(芸術家や音楽家、小説家なんかは、理想主義者・ロマンチスト、ゼンゼンOK、、っていうか、ロマンチストじゃないとね。でも、政治家はイケマセンって)

誰だって、戦場に立ちたいなんて思わない。「起こってしまうのはショウガナイ」じゃん。(生き物の本能だもん)

なのに、声にして叫んで、武器を捨てれば、あるいは、軍事力を悪者、軍事力を統率する人間を悪者にして排除すれば、平和が得られるなんて思ってる。(とにかく、悪者を作って、それを叩けば問題解決なんて思っているヤツ等は、全員、無責任だね。小泉元首相を、生理的に嫌いって言うなら良いんだけど、理屈をつけてこき下ろす奴に、責任感のあるヤツはイナイ)


医療においても、全く同様の事が言える。

複雑でシステマチックな問題に、簡単に答えを出したがる・・・・これが、理想主義者、ロマンチストなのだ。


こういう輩には、制度としての医療を良くする事は不可能だろうね。


またまた、話は変わって、インフルエンザワクチンの話題。受験生に優先枠をとかなんとか。

ただ、なにか、寒いものを感じるのは私だけだろうか??

日本人、、、、、馬鹿?   って。


日経メディカルオンラインで 佐野 潔 氏が執筆しているコラム「Famry Doc.」が、医療に関する国民気質を知る上で、とても、参考になる。

 私は日本、アメリカ、フランスで家庭医として働いてきましたが、それぞれの国で、患者に対して異なるアプローチが必要でした。そして、それは医療に関する知識量の差と、それによって生まれる受診態度の違いによるものであることに気付きました。

 一般的に、日本人は、加齢とともに受診経験が増えても、医療情報にアクセスしやすくなっても、医療に関する知識はなかなか増えないように思います。これは、患者に対して医療教育・指導が十分でないことが原因ではないでしょうか。

 アメリカでは、医師と患者がほぼ対等な立場で医療の話をするといわれています。医師はあくまでも“アドバイザー”であり、意見を提示することで患者の意思決定を援助するのが本来の仕事です。対等な立場なので、医師と患者のコミュニケーションがオープンかつリラックスしたものになります。

 アメリカでは、医師は様々な説明資料を用意して、ときには患者を教育しながら、医療行為を決定していきます。これがインフォームドコンセントです。インフォームドコンセントによって、医師と患者の信頼関係が構築され、よりよい医療が行ないやすくなるメリットがあります。そして、医師の知識・技術レベルの標準化、すなわち医療の標準化につながっていくのです。

 患者に医療知識がないと、ちょっと熱が出ただけでもすぐ病院に駆け込んだり、皮膚がかゆいのは癌のせいか、鼻水が黄色いのは蓄膿かと、いたずらに不安を抱いてしまうからです。その結果、昼も夜も関係なく医療施設に人があふれるようになってしまいます。小児救急ではこの傾向がより顕著で、夜間救急当直を担当すると、赤ちゃんが夜中にミルクを飲んで吐いたから、咳の音が少し変わったから、と受診してくるケースにたびたび遭遇します。これは日本に限ったことではなく、フランスでもそうですし、中国やロシアといった社会主義国家では特にその傾向が強いようです。

 また、患者に正しい教育が行われないと、最新の機器を使う最先端医療を、やたらと要求することも起こりがちです。「頭痛がするからMRI」「咳が出るから肺癌かもしれない、CTでチェックしてほしい」「友人が心臓発作で死んだから、念のため自分も心臓の精密検査をしてほしい」など…。

 私は、こうした患者を責める気は毛頭ありません。なぜならば、正しい教育を受けていないからです。責任は、患者を教育しないかかりつけ医と、その国の無責任な医療保険制度にあると思っています。

これ、医療費抑制にとっても、何が有効か・・・・・わかると思うんですけど。

ねぇ、民主党の議員の先生?
 
 
 
(と、今回は、かなり、引用ばかりの手抜きのエントリーでした。。。。ゴメン)

| | Comments (0)

不景気をポジティブにとらえよう!

20091209_mus_musculusはじめに、コンピュータネタで。

私は自前で Web サーバを構築してるのだが、Linux の勉強不足のため、仕方ナシに Windows で運用している。そして、先日、perl で作った自前の cgi で、サーバを何度もダウンさせてしまい、、、、

いや、自分が原因だと気づくまで、丸一日要したのだが、、、、

はじめは、どこからかのアタックだと勘違いして、アクセスログをつぶさに調べまくって、、、、疲れ果て、ONU【光回線終端装置】から LAN ケーブルを引っこ抜き、ローカル・ループバック・アドレスにアクセスして、その cgi が動くのかどうかを調べたら・・・・・

あら、びっくり、ミルミルとメモリを使い果たし、、、perl が異常終了のメッセージ、、、、もっと、ページファイルを増やせと Windows から怒られ・・・・・。

スクリプトを見直してみたら、、、、、、いました、いました、虫が。

巷では、圧倒的に Linux + Apache HTTP Server だ。

私も、Windows じゃかっこ悪いから Linux で、、、とか思ってたんだけど、もしかしたら、ダウンさせない為のメモリ管理が、しっかりしているのかも!? Linux は。

とはいえ、 Linux サーバを買う余裕もないし、 Linux の勉強をする余裕もない。。。


というわけで、、、、開き直り、、、、自分のフィールドに引っ張り込もう!!うひょひょ。


不景気でお嘆きの貴方!ここはひとつ“健康にとって良い時代”だと、捉えようじゃありませんか!

病院に行って、薬もらって、飲むだけが“健康になる手段”じゃないんですよ!!

って、なにか怪しい“教祖”様のようだけど、、、、、私が書くんだから、人道的でいい子ちゃんな内容なワケはないジャン!

(だけど、私の給料とボーナスは薬をジャンジャン使ってくれて売り上げが伸びたほうがいいんだから、考えようによっちゃ、私の行為は自虐的で、利他主義で、、、、と思ってくれる人は・・・・・・いねぇだろうなぁ)

不景気で、懐がさびしくなったなら、食費を削る、、、、これ、健康になる基本!

世界の一流医学誌にさえ、食事制限による“長寿”の研究成果が掲載されているご時勢。ネズミちゃんなどでは『平均寿命が倍に伸びる。伸びるだけじゃなく、人間で言うところの生活習慣病の類の発病もない』と、、、、いい事尽くめなのだ!

ネズミの話しだからなぁ・・・・・なんて言ってるあなた!最近じゃ、霊長類でも確認されたんですぜ!


というわけで、この辺の最新のホットな情報をお届けしましょう!!

医学:Foxa2が肥満を防止する可能性

Nature 462, 7273 (Dec 2009)

インスリンが、飢餓および摂食に応答して、代謝と行動を調節する新規な機構が発見された。

神経ペプチドであるオレキシンやMCH(メラニン凝集ホルモン)は、絶食時に脳の古典的な「摂食中枢」である視床下部外側野で放出され、動機付けられた行動を誘発し、食物摂取を促進する。

今回マウスを使った研究で、オレキシンやMCHの発現は、転写因子Foxa2による調節を受けていることが示された。

摂食後には、インスリンシグナル伝達がFoxa2の影響を無効にし、オレキシンやMCHの産生が止まる。

Foxa2が恒常的に「オン(活性型)」になっているマウスは、オレキシンやMCHの量が多く、摂食量も増え、身体の動きも活発で、インスリン感受性も改善されていた。

肥満マウスでFoxa2を「オン」にすると、除脂肪体重が増加し、脂肪量が減少する。

したがって、Foxa2のリン酸化の薬理学的阻害は、身体活動のレベル上昇につながり、健康全般が改善される可能性がある。

Letters to Nature p.646


いきなり「薬に頼れるようになる」って“まとめ”じゃ、せっかくの『懐が寂しい時代には食費を削ることが賢い』っていう言葉も、根拠が薄れちゃう。。。。

だけど、「ほんとに食事制限すると、寿命が伸びで病気が減るのか??」って誰しもが思っていることだろう。メタボ対策が巧くいかない厚労省は、言うに事欠いて「小太りが長生き」とか言い出す始末だし。。。。(アメリカじゃ、老化を抑えるのはカロリー制限しかないって言ってるのに)

ん、まぁ、全ての医学的疫学(臨床試験の類)は、個人の未来を予測する為には、なんら、機能を果たさないけど、ヒトという種に対する“恩恵”をあぶりだすには有効なのである。。。。で、ヒトという種に対する“恩恵”がわかったところで、なにかに役立つかと言うと・・・・・・私にはよくわからない。。。。
~( ̄~ ̄)ξ

ところで、ネズミちゃんでの実験結果に騙される医療従事者も多い事だから、一般の人は、それ以上に、“科学的な実験”“科学的な論証”に騙されやすいのも無理もないだろう!

昨日、某製薬カーカーの薬の説明会で、「マウスが100%致死になる量のインフルエンザウイルスを暴露させても、○○○○の前投与で50%抑制できた」とか言ってた。

「おいおい、人間さまが、エボラ出血熱でも致死率80%程度なのが何故だか知らんのか??遺伝的多様性を知らないのか?」と突っ込んだ・・・・・ワケがない(早く終わらせで昼飯にありつきたいからね)が、マウスちゃんたちはクローンだから、ヒトという種に対する恩恵の証左にすらなりえない。。。。

まったく、よく考えれば“非科学的”なのだが、「実験では・・・・」とやられると「科学的」って考えちゃうのは、、、、、、。

はっ!!これは、小学校、中学校での科学的教育の不足が原因かもしれない!もっともっとも実験を一杯やっていれば、「実験では・・・・」では、騙されないだろうに!?


閑話休題。肥満がその人にとって、メリットがあるのかデメリットしかないのかは、現代の最新医学を用いても、わからない。

それに、現代の長生きの指標は、単に誕生日に1歳ずつ歳をとる年齢だけである。身体機能の“年齢”ではない。

歳を重ねる事が目的ではなく、老化を遅らせることが目的で、その結果多くの年月を生きた・・・・・って事が、全て人の願いの筈だ。

例えば、「喫煙は寿命を縮める」を考えてみよう。

喫煙は直接的に寿命を縮めているわけじゃない。喫煙により肺がんなんどの疾患に罹患した結果、寿命が縮まるのだ。逆に言えば、喫煙で発病しない体質(遺伝子)の人は、寿命は縮まらない。

世の中には、エボラウイルスで死ぬ人と死なない人がいるように、喫煙で病気になる人とならない人がいる。十羽一絡げで、平均値を取るから、『喫煙は寿命を縮める』という事実を示したかのような結果になるわけだが、個人にとって実態をあらわしているとは言いがたい。世の中の一般人は、喫煙者全員が平等に喫煙本数に応じて寿命が縮むって思ってるみたいだが、勘違いも甚だしいのである。まぁ、こんな勘違いを訂正する必要もないし、かえって勘違いしていてくれた方がありがたいかもしれないが。


食事制限は、地球上に人類(生命)が誕生してから、厳しい食事環境を生き抜く(子孫を残す)為に獲得した機能の一つである“代謝速度を落とす”を発動する(と思われる。食べ物を探す為の活動は増えるんだろうけど・・・)。

代謝速度ってのは、「もう、お腹が減った」みたいな事じゃなくって、生化学反応全部の事だ。熊の冬眠をイメージしてもらえればいいのかも。新陳代謝が速ければ老化も速いって思えば、当たらずとも遠からず・・・だろう。

ネズミちゃんたちや霊長類で食事制限したら、成人病にならず長生きしたってのは、簡単に言えば、そういうことだ。

だから、人間様で、節食が長生きの秘訣になるのかどうかは、人によりけりってことになる。だけど、これやって、デメリットは無いんだから、やるだけやってみる価値はあると思う。薬にはデメリットは必ずあるんだからね。


さて、MT Pro(メディカル・トリビューンプロの略なのか?)で、『心不全について僕が語ること』ってブログを連載中の加藤真帆人氏が、臨時で“AHA2009参加レポート”を書いている。氏はハーバードの一員として、AHA2009 で発表している。
『心不全について僕が語ること』は、氏のスマート(知的)でウイットに富んだ語り口に、一発でファンになってしまって、第1話から読み続けているであった。

で、その AHA2009参加レポートに、意外な事が書いてあった。

「死」=「医療の敗北」
 という考え方は米国には根強く残っているようです。僕はそうは思いません。僕の意見は,
「すべての国民に安らかな死を!」
 なのですが,果たしてそういう時代が来るのでしょうか?

私は、日本でこそ、「死」=「医療の敗北」が蔓延していて、アメリカでは宗教があるからこんな事にはなっていないとおもっていたんだけど、、、、。

そして私自身も、「すべての国民に安らかな死を!」です。(長さより質です)

| | Comments (0)

パンドラの箱

20091120_pandoraパンドラの箱をご存知だろうか???  知らない人はいないとは思うが、、、、

ギリシャ神話のエピソードの一つだ。パンは“全て”をドラは“贈り物”を意味するギリシャ語だ。誰からの誰への贈り物かといえば、神様から人間へのである。

ただし、この贈り物は、人間が困る為に神が送ったものであり、決してもらって嬉しい贈り物ではなかった。これを知っている人は少ないかも、、、、

プロメテウスとエピメテウスの兄弟は、ゼウス達オリンポスの神々とは従兄弟の間柄である。そしてプロメテウスはその名(先見の明)の通り、賢い。ゼウスは神の中の神であり、その他の神々はひれ伏すしかないのだが、プロメテウスだけは違った。

ゼウスは人間に知恵が付く事を嫌ったが、プロメテウスは持ち前の天邪鬼ぶり?を発揮して、人間に“火の使い方”を教えてしまった。(おおういきょうの茎に入れてもっていったんだとさ)当然、ゼウスの逆鱗に触れるわけだが、、、、プロメテウスはゼウスの弱みを、、、、

それはさておき、ゼウスとはそんな間柄だったので、プロメテウスは、常々、弟のエピメテウスに『ゼウスからの贈り物には気をつけろ』と言っていた。

ある日、エピメテウスが留守番をしていた時、壷を携えた人間の女がやってきた。この女が、ゼウスから人間への贈り物である。パンドラだ。エピメテウスはその名の通り(下衆の後知恵)、お馬鹿だった。この美女をたいそう気に入り、、デレデレデレ、、、、

エピメテウスが開けたとも、パンドラが開けたとも言われているこの壷の蓋だが、この中に何が入っていたかは、みなさんご存知の通りである。あらゆる人間の災いである。痛風、リュウマチなどの病、貧困、嫉妬、怨恨、復讐などである。あわてて蓋を閉めると、「前兆」だけが中に閉じ込められた。

もし、この「前兆」が外に飛び出していたら、人間はその生涯に起こる不幸をすべて、正確に知ることとなる。そうなると人間はどうなってしまうのか。

希望を抱くことができなくなり、生きていられなくなる。人間は災いから生き残っていくことは可能であるが、希望なしに生きることはできない。(この「前兆」は、文献によって、ときに「希望」となっている。)

ゼウスの思う壺である。

日本には『知らぬが仏』と言う諺があるが、知ってしまったからには、、、、、ってヤツだ。


話は変わって、、、

私の一日は、ネットで医療情報を“漁る”ところから始まる。日経メディカルオンラインはその一つ。

その日経メディカルオンラインのブログで 本田 宏 医師 が書いていらっしゃる「勤務医よ、闘え!」も、よく目を通す一つだ。

ただ、最近、ちょっとお疲れのご様子。

それは、本田 宏 医師 の主張である『医療費を増やせ』『医師を増やせ』に、身内であるはずの医師からも、反対の声がかなり上がっているからだ。主に『医師を増やせ』の部分に。。。。

私は、薬剤師なので医師の数に言及する事はいたしかねるが、『医療費を増やせ』の部分には、いつも違和感を感じている。

違和感を感じる理由は、簡単だ。

本田氏の主張は、医師不足の核心を微妙にはぐらかしている。でも、庶民を敵に回すことにもなりかねない発言は、氏の立場上、出来る事ではないので、氏も歯がゆい思いはしていると思うのだが。。。

この本音の部分を吐露しない限り、政治家による政策と同じで、問題の解決には至らないのは自明だ。とても残念だが。


と、私らしくもなく、綺麗にまとめるつもりは無いので、いつもの調子でやると。。。


この本音の部分を吐露しない限り、政治家による政策と同じで、問題の解決には至らないのは自明だ。もっとも問題を解決したくないなら、核心には触れちゃイケナイんだけど。。。となる(諸外国じゃGDPの何%が医療費だってよく言うけど、日本人と欧米人の疾病構造は違う!治療法や医薬品の認可では【違う】って認識している人でも、医療費の話になると解釈は違うらしい??もともと日本人は健康的なんだよね。医療制度が良いから長生きしてるわけじゃない。今回は、この話じゃなくって・・・)。

病院に来ている患者のすべてが、はたして、治療が必要なのか?ということだ。だから違和感がある。これを明確にした後なら、本田 宏 医師 の主張は腑に落ちるのだが、、、


【病院が老人サロンと化している】


マスコミは、たまに、こういう実態を取り上げる。ただ取り上げるだけで、医療費問題とか医師の過労には結び付けない。それに治療が必要ない患者はなにも老人だけじゃない。子供も大人も老人も、程度の差こそあれ、医師が治療に関与する必要も無い人が、病院を訪れている。

これを否定する人はいなだろう。

だけど、個々の患者に関わってしまうと、それが言えない。また、患者自身も『自分だけは、医師の治療が必要だ』って思ってる。

『あなたは治療する必要が無い。自然に治る』『あなたには、もう、なす術が無い』と言えるのは“医師だけ”なのだが、これが言える医師がいない。というか、言える“雰囲気”が日本にはない。誰が作り上げたのかは知らないが・・・・。

この問題に触れないで医療政策はありえない筈なのだが、何故か議論すらなされていない。結局、お金が沸いてくるなら、ジャンジャン使えばいい。だけど、お金が無いんだから、それをどうするのかが、政策なのに、道徳的であったり、人道的な話とごちゃ混ぜの議論になってしまう。

【病院が老人サロンと化している】は知ってるけど、それは、自分の事じゃない。それに、高い健康保険料を払ってるんだから、元をとらなきゃ損っ!って、やってるから、自己負担“無し(0割)”だった老人保険や社会保険の本人に負担が発生し、今じゃ、3割は自己負担だ。

見てみぬ振りして、問題を先送りしているから、こうなる。この調子だと増税は必至だ。

さらに、病気であるかどうかの認識は、個人差がかなりあるのに、それが『良くない事』にされ、日本人なら平等に医療が受けられる事がよい事だとか何とか言っちゃって・・・。


70歳前のあるご婦人が、、、、農家に嫁いで40年。舅、姑、夫と亡くし、譲り受けたものを処分して、便利な住宅街に移り住んだ。お付き合いする友人も新しくできたが、一つだけ困った事がある、それは、風邪を引いた時や軽い怪我をした時、周りの友人から『病院には行ったの?』『病院行かなきゃダメじゃない』と、常に、言われる、、、と。『一晩寝てれば良くなるのに、病院に行かない事が、何か悪い事のように思えてきた』と。


なんか、、、、パンドラの箱を開けちゃった後のように思えてくるのは、私だけだろうか?

テレビでは『あなた!それは病気です』ってやってる。『コレステロールを甘く見るな!』とか『ほんとは怖いなんとか症状』とか、、、『健康診断を受けて早期発見』。。。。。で、、、、検査結果を知ってしまった、、、と。パンドラの箱を開けたようなものだ。全部とは言わないけど。

読売新聞、本日の朝刊にも、、、『消化器がん、血中遺伝子変化で判別…世界初』と。これ、遺伝子医学“萌え”の私にとっては、トピックなんだけど、これの利用方法を想像すると・・・・・・。結局、診断は付いても、治療方法が無い・・・・。いや、患者本人には『為す術は無い』とは言えないから、、、、だったら、パンドラの箱は開けなきゃ良かったのにぃ・・・・と。もちろん、厳密に、治療の術がある患者と無い患者を“峻別”する為に用いられるのなら、、、、、、。

どうして、一般紙が、このようなニュースを取り上げるのだろう・・・?

患者は、診断が付けば治せると勘違いしている。診断が正しく付くのと治療法はセットだと思い込んでいるのに・・・・・。

消化器がん、血中遺伝子変化で判別…世界初

 金沢大学医学類の金子周一教授らの研究グループは19日、消化器がんの有無を血中の遺伝子の変化で判別する技術開発に世界で初めて成功したと発表した。

 胃、大腸、膵臓(すいぞう)がんのいずれかの有無を9割の精度で判別できたといい、消化器がんの早期発見、治療が期待される。

 金子教授らは、消化器がんが発生した場合にだけ働きが変化する約1800の遺伝子群が、血球中に存在することを発見。血液2・5ミリ・リットルを使い、特に変化の大きい約800の遺伝子群を解析した。

 がん患者53人の症例検査では、がんと関連した物質の血中濃度を調べる腫瘍(しゅよう)マーカーでは27%だった判別率が、遺伝子解析では91%の精度で三つのがんの有無が判定できたという。

 さらに、腫瘍マーカーでは正常と診断された初期(1a期)の胃がん患者の判別にも成功したという。

 がんの種類も約7割の精度で識別でき、難しいとされる膵臓がんの早期発見にも期待している。金沢大は、自前の発明を事業化する学内ベンチャー「キュービクス」と特許許諾契約を結び、この検査法は早ければ来年末にも、医療現場に導入される見込み。

(2009年11月20日05時56分 読売新聞)


さて・・・・・・と、下準備は整った!!

さて、テレビコマーシャルで徳光和夫は「コレステロールを甘く見るなよ。さっさと病院にいけ」って言ってるけど、、、、、、

2つ前のエントリーで、『エイズの診断で感度99.9%、特異度99.9%の検査をしたところ、陽性と出た。だが、この人がエイズに感染している確率は、99.9%ではなく、約17%である。』って書いた。

実は、私も、ずるい事をやっている。。。。

印象操作だ。これは、『病気を作る、病人を増やす』方向への印象操作に対する“お返し”である。

『この人がエイズに感染している確率は、約17%』としたのは、例えば、献血などで、全く HIV に感染するリスクを犯していない人達をも含めてスクリーニングする場合を想定した“数値”だ。

検査をする集団を、『やばそうな売春婦や兄貴(男)と肉体関係を持った』人達に絞り込んだら、、、、このグループを、例えば 1 %がホントにウイルスに感染しているとすれば、99.9%の感度・特異度の検査をすると、、、約91%の確率で、ホントに感染している人を捜し当てられる。

なんだか、騙されたように感じるかも知れないけど、医療統計学とは、そういうものである。だから、逆方向に騙す事も簡単なのだ。


今、日本人に形成されているコンセンサスは、『コレステロールは危険、だから、薬で下げなきゃ』だろう。もしかしたら、製薬メーカーの洗脳術に徳光和夫が利用されているだけで、一般大衆は、そこまで“愚か”じゃないのかもしれない・・・・が、、、パンドラの箱が開け放たれたままなのは、間違いない。

健康診断で、コレステロール高値を指摘されて、病院に行った人の中で、果たして、何パーセントの人が、医師に『薬を飲んで下げなくても良い』と言われて、納得するのだろうか??


ところで、『コレステロール値が高いよ』って言われた人の中で、一体、何人の人が心筋梗塞などの心血管系の病気になるのだろう?

これは、日本人でのデータがあるから、それを参考にしよう。mega study だ。大雑把に言うと、治療群と無治療群の前向き比較。(平均年齢58歳、総コレステロール平均値243mg/dl、LDLコレステロール平均値157mg/dl。高血圧合併率42%、糖尿病合併率21%。。。。なんとも言えないサンプル)ここで、、、、

総コレステロール値 220~270mg/dL の人をホッタラカシ(食事療法とか書いてあるけど)て6年後の心血管系の病気になっちゃった人が、100人中3人の割合でいたそうだ。発症人数の増え方は“線形”だとか言ってた。とすると、12年後には100人中6人、24年後には100人中12人になる予定だ。

被験者の半分は薬を飲んでコレステロールを正常値にコントロールした訳だけど、発病した人は 6年後に100人中2人だっただそうだ。だから、無治療の人達と治療した人達を比べると、100人中3人が100人中2人になってるから、33%の発症抑制効果があるって、医療統計学では言う。。。。。これ、どう思いますか??

って、これは今回の話から外れるし、前にも取り上げてるからおいといて、、、

もし、可能ならば、mega study で登録した被験者をコレスロールだけを“正常値”の人に代えて、6年間、追跡してみて欲しい。100人中3人にイベント発生したりして・・・・(爆笑)

おっと、脱線したけど、結局、コレステロール値が高いというだけじゃ、“良くわからん”というのが、正しい見方だと思う。

mega study の被験者達を見ても、なんとなく想像付くように、コレステロールが高値の場合、血糖値、尿酸値などは、独立しているというよりは“連鎖”しているって考えたほうがいいんじゃないのかなぁ?体質や嗜好・・・・遺伝子に還元されるんだけど・・・。

コレステロール値で引っかかった人全員を薬漬けにするんじゃなくって、その人達を対象にもっと感度の高い検査を実施して、、、、、、


ふぅ~、やっと、「高感度CRP測定」まで、たどり着いたみたい・・・・・。

| | Comments (0)

個の医療で考える事と公衆衛生で考える事

20091113_health_care殺人事件が起きた。容疑者と思しき 5 人は、みな少年だった。あなたは、善良な市民。被害者、容疑者とも面識は無い。

『風の噂で、容疑者 B の両親のプロフィールが舞い込んだよ。父親は炭鉱労働者で人を殺して服役中、母親は生活苦から万引きの常習だってさ』とあなたの親友から。。

さて、あなたは、誰が真犯人だと思うだろうか?


話は変わって「あなたインフルエンザです」と言われたとして、その根拠を聞いたことがあるだろうか?医師に向かって聞けない?ごもっとも。

インフルエンザの診断キットで陽性だった?

インフルエンザという病気の症状(高熱が出る)は、インフルエンザウイルスの感染が“必要”且つ“十分”条件だと思う?

インフルエンザウイルスに感染していても、発症しない、あるいは発症しても発熱が軽微な人がいると思う?

インフルエンザウイルスが他のウイルスと混合感染すると思う?

本当は他のウイルス(RSウイルス、アデノウイルスなど)が発熱を引き起こしているにもかかわらず、インフルエンザ診断キットで陽性が出たしまったら、インフルエンザウイルスによる発熱だと判断される事があると思う?それとも、臨床所見(喉の状態など)から違うと判断する場合があると思う?


インフルエンザ治療薬の治療効果を見る臨床試験で、本物のインフルエンザの患者かどうかは、何か特別な方法で試験して、完璧な診断していると思う?

予防接種して抗体(免疫グロブリン)が出来ると、全ての病気で発病を防げると思う?

インフルエンザの場合は、予防接種して抗体が出来ると発症を防げると思う?

新型インフルエンザワクチンの有効性は、発症が予防できたかどうかではなく、単に抗体産生の有無で判断していると言う事を知っている?


インフルエンザ診断キットの感度と特異度は何パーセントだか知っている?

そもそも、感度と特異度の意味を知っている?

例えば、エイズの診断で感度99.9%、特異度99.9%の検査をしたところ、陽性と出るとする。だが、この人がエイズに感染している確率は、統計学上、99.9%ではなく、約17%であることを知っている?

統計学上、健康診断で、20種類の項目を検査すると、どんなに健康な人でも、すべてが正常範囲に入る確率は、36%であり、20種類の項目を検査すると、必ず、1つは、正常値から外れる事になることを知っている?


以上に考えをめぐらせて・・・・、インフルエンザの診断が、真犯人が日本刀で被害者の首を切り落とすのを見るが如く、直接的に為されていると感じるだろうか?

もし、間接的だと感じるなら、容疑者 B を真犯人だと思わない理由は何故か?

犯罪者の子供が犯罪を犯す事は、優位な差を持って証明されている?

貧困層の生活者は、犯罪を犯しやすい事は、有意差がある?

IQの低い人は、犯罪を犯しやすい事は、有意差がある?

犯罪者の再犯率は、初犯率より高い?


今、目の前にある“高熱”という症状に100%確実な診断を下す方法が存在すると思うか?

予防接種をして、抗体が作られて、100%発症を抑制できるという例を、我々は、天然痘に見ることが出来る。それ以外の例を私は知らないが・・・・・。

今、健康な人を集めて、一つの部屋に入れ、インフルエンザウイルスを噴霧する。発病した人だけを集めて、自然についた免疫グロブリンがなくなる時間を空けて(1年?記憶B細胞、T細胞は無視)、再度、同じものを噴霧する。この中で発病した人を選択して、今度は、1ヵ月後に(免疫が自然に付く頃)に、もう一度、同じウイルスを噴霧する。

ここで、発病しなかった人を選んで、1年ほど経ってから、今度は、噴霧したウイルスに対応するワクチンを接種して、抗体が出来上がった頃(1ヵ月後)、本物のウイルスを噴霧して発病の有無を見る。

実験動物だと、免疫学的な個性が無い(クローン)からダメ。他の動物では、もともとインフルエンザウイルス感染で症状が出ない種があるからダメ。

と、本物の人間でやれるといいなぁ!!!いろんな事、わかりそうだなぁ!!
 
 
 
さて、健康診断や、病気の診断に使う、その臨床検査の“正常値”だが、、、

■20種類の項目を検査すると、どんなに健康な人でも、すべてが正常範囲に入る確率は、36%である。

■20種類の項目を検査すると、必ず、1つは、正常値から外れる。

■エイズの診断で感度99.9%、特異度99.9%の検査をしたところ、陽性と出た。だが、この人がエイズに感染している確率は、99.9%ではなく、約17%である。

って言われたら、、、

単純にビックリするか、あるいは、、、、、「ふ~ん」か、、、、、あるいは、むむむむ?本当なのか??今までの人生、俺が肌で感じてきた事と違う!違和感あるぞ!って。


何れにせよ、今、ここで、臨床検査値が無かった(正常値が決まっていなかった)時代を想像してもらいたい。

検査値の標準値(正常値)を作成する為に、体のどこにも不具合無く、すばらしく健康に生活している人達に集まってもらい、色々な検査、例えば血糖値、血清カリウム濃度、血中尿素窒素(BUN)、尿酸値などを測定したとする。

一つ一つの検査値は、ある値の周辺に多く分布し、その値から左右に遠ざかるほど、頻度が低くなる。つまり、数学の教科書で見かけた、左右対称で釣鐘型の分布となる。

この分布は1733年にフランスの数学者Abraham Demoivreによって発見され、正規分布に非常に近い。正規分布は数学的に表現され、計算の容易な平均値と標準偏差(SD)の 2 つによって規定されるので、取り扱いが簡単である。その為、医療の分野でも、さまざまな検査値について平均値とSDを算出し、通常「平均値±2SD」を正常範囲あるいは基準値としている。

なぜ、「平均値±2SD」なのかというと、、、、知りたければ、ご自分でどうぞ。。。というわけで、この範囲には健常者の95%の検査値が含まれるのだ。

これで、めでたく、正常値が出来上がった。


・・・で、現在、このようにして作った正常値を運用しているわけだが、、、


これは、逆の見方をすれば、健常者の 5 %は、必ず基準値外の検査値を呈することを意味し、健常者が 1 つの検査を受けて正常範囲の結果が出る確率は、その人が本当に健康であっても 95 %である事を意味する。必ず100%の確率で正常値が出るというわけではない。

これ、ほとんどの人が知っていても、感覚として、忘れている部分。

しかるに、計算上では、本当に健康な人でも 20 種類の検査をすれば、全ての検査が“正常値”に収まる確率は、0.95x0.95x・・・・と20回掛けると、0.36 、すなわち、36%という事になる。

『■20種類の項目を検査すると、どんなに健康な人でも、すべてが正常範囲に入る確率は、36%である。』が正しいことが、ご理解いただけたと思う。

サイコロの目が、6回中6回、“1”が出る確率の計算方法と同じってこと。


さらに、1 人の健常者が“互いに独立した排他的な”20種類の検査を受けると、どれか 1 つの検査値は必ず正常範囲から外れることになる。(臨床的には、完全に独立した検査項目ってのは少ないから、1つ外れると、2~3は芋づる式に外れることがあるが、まぁ、それはおいといて・・・・)

これは確率の足し算の法則(加法定理)によって説明される。

1 つの検査値が正常範囲から外れる確率は 0.05 であるから、仮に 2 つの検査値のいずれかが正常範囲から外れる確率は、、、、

  0.05+0.05=0.1

となる。つまり、Aの事象とBの事象の起こる確率がP(A)、P(B)である場合、AまたはB(A or B)のいずれかが起こる確率は 2 つの確率を加算した値、、、、

  P(A or B)=P(A)+P(B)

となる。これは直感的に理解されるはずである。

いずれかが起こればよいのであるから、それぞれが起こる確率より高くなることがわかる。

 したがって、20種類の検査を施行した場合に正常範囲から外れる確率は、0.05を20個加える、つまり、

  0.05×20=1.0

となる。

確率が1.0ということは、ある事象が必ず起こるということであるから、健常者が20種類の検査を受けると、どれか 1 つの検査値は必ず正常範囲から外れることになるのである。

夜の高速道路を歩いていて、1分間なら車に轢かれないけど、20分間歩いていればやがて轢かれる・・・と喩えは悪いけど、これなら直感的に理解できる。

『■20種類の項目を検査すると、必ず、1つは、正常値から外れる。』は、ご理解いただけたと思う。


ここが、“キモ”“肝要”である。


医療での検査が、もともと、このような処理のされ方、つまり統計学的な処理をされているのである。


でもなんか、釈然としない筈だ。「なんか、騙されているんじゃないのか?」って。


そして、自分の経験から、検査値から外れていれば、病気である事が多い。同僚を見ても、ご近所さんを見渡しても。『健康なのに異常値が出る確率が、64%(100-36)』とは、なんたることか!!


一般常識では考えられない!!

と。


どうして、そんな事になるのか?

検査の方法が出来上がると、病気の定義が変わる。健康であっても、正常値から外れる“モノサシ”を使って測っているうちに、、、って事だろう。

病気だと判断された根拠が、検査値が無かったころには“健康”だとされていた“価値観”“感覚”“自己認識”“コンセンサス”が「平均値±2SD」から外れたから「病気の可能性がある?」と判断されて、今度は、それが個人の“認識”を経て世間の“コンセンサス”に変化していく・・・・。

さらに、検査値が正常範囲内であっても、ご近所の旦那さんは、心筋梗塞で倒れたと言う話を聞くと、正常範囲内から外れている私は、、、、、、、と、追い討ちを掛けられ・・・

「あなた検査値は、正常の範囲から外れています」と言われて、病気の定義までを考えるような人はほとんどいないから、「健康な人と自分は違う」、「健康な人の検査値と違う」と感じ、それは『異常なこと』と考えるようになる。。。。


かくして、病気が検査によって“増える”。


それでも尚、「そもそも、どうして95%の範囲を取るんだ?100%を取れば、健康な人には異常値なんか出ないじゃないか?」と。

ごもっとも。でも、それやっちゃうと、本物の病気を見逃す可能性が高くなる。だから、確率論的に、統計学的に、落とし所が「平均値±2SD」・・・と。

それに、病気の人を集めて、その人達の検査値データを取り、“病気値”なるものを求めたとしたら、その左右対称で釣鐘型の分布は、正常値とかなり重なり合うだろう。(検査値=病気となる検査項目は存在しないのだが、正常値から外れることが病気であるとの勘違いが庶民の間に浸透している)


絶対値としての“治療が必要と感じる基準”が存在しないのは、世界の人口60億人に対して、人口1億ちょっとの日本が、タミフルの全生産量の7割から8割を消費している事を考えれば、病気(治療が必要と感じる基準)ってのは、その国民の“コンセンサス”であることが、ご理解いただけると思う。


以上のように、、、、
■20種類の項目を検査すると、どんなに健康な人でも、すべてが正常範囲に入る確率は、36%である。
■20種類の項目を検査すると、必ず、1つは、正常値から外れる。
は、間違いでも、まやかしでもないのである。


正常範囲をどのように設定するかということによって生じる、単なる現象なのだ。それ以上でも以下でもない。


さらに、臨床検査の性能を測る場合、“感度”や“特異度”といった概念がよく使われる。一般に使うイメージから類推すると、思わぬ誤解を生む言葉だ。

『■エイズの診断で感度99.9%、特異度99.9%の検査をしたところ、陽性と出た。だが、この人がエイズに感染している確率は、99.9%ではなく、約17%である。』が、予想に反する、、、どころじゃなく、「ウソだろ」って感じるのが普通だと思う。

ある検査をしたとする。その集団の一部の人は本物の病気だとして、彼らの検査結果は陽性だった場合、彼らは「真陽性」である。病気なのに検査結果が陰性だった人もいる。彼らは「偽陰性」である。

また、病気じゃない人で陰性だった人は「真陰性」、病気なのに検査結果が陽性だった場合、それは「偽陽性」である。

で、真陽性、偽陰性、真陰性、偽陽性の率を合計すると 100% となる。

臨床検査でいう“感度”とは、陽性と判定されるべき人数(個体数)のうち、実際に陽性と判定された人数の割合である。すなわち、(真陽性)/(真陽性 + 偽陰性) である。

つまり、「患者を陽性と判定する確率」である。感度が高ければ、患者を見逃すケースが減る。肥満の検査を BMI を用いれば、感度を上げるには、閾値を下げればよい。それにより、多くの人が“肥満”と判定される事になる。

臨床検査でいう特異度とは、陰性と判定されるべき人数(個体数)のうち、実際に陰性と判定された人数の割合である。すなわち、(真陰性)/(真陰性 + 偽陽性) である。

感度と同様、これは「患者でない者を陰性と判定する確率」である。特異度が高ければ、健康な人を患者としてしまうケースが減る。BMI の閾値を上げれば、本物のデブだけが、捕まえられる。

この“感度”と“特異度”に加えて、二項分類試験(病気か病気じゃないかを分けるような事)の性能の尺度として“陽性予測値”と“陰性予測値”がある。

“感度”と“特異度”は検査自体の性能の指標だが、こっちの方は、病気か病気じゃないかを判断する性能の尺度だから、直観的に分かりやすいだろう。

陽性予測値は「ある人の検査結果が陽性だったとき、実際に罹患している確率」である。計算式は(真陽性)/(真陽性 + 偽陽性)となる。つまり、陽性となった結果のうち、真陽性が占める割合である。陰性予測値も同様に計算できる。

このように、同じ計算式で求められる。が、感度自体を求める場合と、感度を使って臨床的な判断を下す場合には、これらの重大な違いを認識しておかねばならない。

感度と特異度は、検査結果の陽性と陰性の割合には依存しないという意味で個体群から独立している。実際、検査の感度を求めるのに必要なのは実際には陽性と判定されるべきケースだけである。しかし、予測値の方は個体群に依存している。

例として、99% の感度と 99% の特異度の臨床検査があるとする。健康な1000人と罹患している1000人の合計2000人に対してこの検査を行う。検査結果は真陽性と真陰性がそれぞれ990人で、偽陽性と偽陰性がそれぞれ10人となるはずである。この場合の陽性予測値と陰性予測値は 99% となり、非常にわかりやすい。

しかし、2000人のうち罹患しているのが100人だった場合はどうなるだろうか。この場合、真陽性が99人、偽陰性が1人、真陰性が1881人、偽陽性が19人となる。つまり、陽性と判定されるのは 99+19人で、このうち真陽性なのは 99人だけである。

従って、陽性と言われた人が本当に罹患している確率は 84% でしかない。

一方、陰性と言われた人は安心してよい。陰性といわれて実際には罹患している確率は(この場合)0.05% しかない。


日本でのエイズ感染者の割合(罹病率)は5000人当たり1人とすれば(正確な数がわからない)、、、、、、もう、お分かりですね?

100% の感度と 100% の特異度検査法があれば、話は簡単なのだが。。。。(99.9%の感度・特異度でも、最後には「じゃ、誰がどうやって本物の病気だって断定したんだよ・・・って、ニワトリとタマゴのような問題に突入しちゃう・・・・)
 
 
 
さて、健康診断でよく見かける風景。

「あれは、あくまで“標準”だから、個人差を考えれば、外れていても病気とはいえない」などと、強がってみたり、不安になったり、、、と、1人で心が揺れたり、あるいは、強がるだけの病気に無頓着な人がいたり、一つでも正常値から外れると自分は病気であるとクヨクヨする人がいる。

日経メディカルオンラインでブログ「アメリカ視点、日本マインド」を公開されている津久井宏行氏が、自身の経験として、非常に面白い話をされていた。「都会の老人と田舎の老人の病識にはかなりの差がある」というものだ。私は、氏のユニークで鋭い視点に関心してしまい、一読でファンになってしまった経緯があるが、それはおいといて。。。

田舎の老人は「どうして、こんなになるまで放っておいて・・・」「だって、この程度じゃ、恥ずかしくって病院なんぞに行けまい」というやり取りが多く、都会の老人は、この逆だというものだ。

氏は、この状態が良いとか悪いとか言うのではなく、病識に対してこれだけの格差のある状態を十把一絡げで「医療に差はあってはいけない」というスローガンのもと、ブルドーザーで大地を均すが如くの医療政策は、如何なものか?と疑問をていされていた。


私が、もやもやして、表現出来ずにいた事を、実に、スマートに喩えてくださった。

検査による帰結が100%にならず、尚且つ、検査自体が正しく分析出来ず(感度、特異度)、尚且つ、治療効果が100%でない現状においては、病気かどうかは、本来、本人が納得すれば、それで良いのではないかと思っている。


自分の人生なんだから。

それを、自覚症状も無いうちから、治療を開始したり、、、、

老化現象を病気にすり替えたり、、、、

病気だと思ってない人に、「あんた病気だから、病院にいかなきゃいけないよ」などと脅しをかけるコマーシャルなんぞは、どうかと思うぞ!!


個の医療とは、そういうものではないだろうか?

政府が考える、平等な医療は、現実には、なじまないんだけどねぇ。そのツケが、インフルエンザごときでの国民的パニック・・・・・。なんだかなぁ。

| | Comments (0)

『失われた眠り、取り戻される記憶』と『ハエの人工記憶』

20091024_hae睡眠不足による記憶や認知の障害が、薬で抑制することが出来る・・・・って聞くと、覚せい剤??ノリピー??って思うだろうけど、違うんだなぁ、これがっ!

答えは、ホスホジエステラーゼ阻害剤。

オイオイ、それって、普通に使ってるジャン!!

ってことで、定期試験真っ最中?の学生諸君は、徹夜で勉強する時には、夜に1錠、朝に1錠飲んで、学校に行って試験を受けてみよう!!

人体実験だぁ!!もし、効果があっても、ライバルには言っちゃダメだよっ!

でも、間違っても、お父さんに『バイアグラ、くれよ』なんて言わないようにね!!

お母さんの為に使っているならともかく、そうじゃないことが発覚でもしたら、家庭崩壊・・・・!

まじめな話なら、喘息の友達がいるなら、つぶさに観察してみよう!!徹夜にめっぽう強かったりしたら、テオフィリンのお陰だったかも!!(って、まじめな話じゃないジャン)

Nature 461, 7267 (Oct 2009)

睡眠が妨げられると認知機能に影響が及び、記憶や学習などの障害が起こることはよく知られているが、断眠が脳の機能に影響を及ぼす機構についてはわかっていない。

今回新たな実験で、サイクリックAMP経路、特に海馬のサイクリックAMP依存性プロテインキナーゼA(cAMP/PKA)に基づく可塑性の低下が、断眠が機能に及ぼす影響の標的であることが明らかになった。

ホスホジエステラーゼ阻害剤によってサイクリックAMPシグナル伝達を元に戻すと、記憶障害も回復する。

このことは、cAMP/PKAシグナル伝達の増強因子が、断眠が認知機能に及ぼす影響を抑止する治療法となる可能性を示している。

Letters to Nature p.1122


今朝、7時前に、携帯電話にメールが届いた。。。。

こんなに早く、、、何か悪い知らせ・・・・、なんてドキドキしながら確認すると、山形の後輩からだった。。。。「人工記憶」ハエに書き込み 英米チームが成功ってネタで。

今、それを調べていたんだけど、、、、、(asahi.com より)

『 ショウジョウバエに、ある種のにおいと同時に電気ショックを与える「訓練」を繰り返すと、その記憶をもとに、同じにおいを避けて動くようになる。研究チームは、そうした仕組みを担うショウジョウバエの脳の組織が12個の神経細胞(ニューロン)でできていることを突きとめた。

 光を当てる特別な方法で、訓練を受けていないハエの神経細胞を活性化させて「人工記憶」を書き込んだところ、ハエは危険を体験していないのに、そのにおいを避けるようになった。』

というもの・・・・・・・。

なるほど、ハエの場合は、『パブロフの犬』の条件反射が、たった12個の神経細胞で実現できているのかぁ!!こっちの方が、スゲェって感じるんですけどぉ。意外と単純なのかも!ヒトの条件反射も・・・・。

で、この12個が活性化していると、その匂いを避けるようになる。(ホントに匂いは特定できてんのか??)

ならば、12個を活性化してやれば、その匂いを避けるようになる。。。。?やったら、その通りになった・・・・。

でも、これ、記憶じゃないじゃん!条件反射は“記憶”って言わないジャン??それとも、生理現象の言葉の定義の問題?


まぁ、どっちにしても、朝も早よからのメールのやり取りでは、ハエの記憶から、映画マトリックスの世界に言及し、夢との相似から、ターミナルケアへの応用へと、話は飛んだのだった。

不治の病や老化に対しては、身体的な治療は意味が無い。ならば、他覚的には意識不明の状態でも、当人は、病気・老化のなかった頃の自分を夢見ながら(夢を見させられながら)、幸福のうちに死んでいくってのは、どうだい?ってね。

肉体至上主義で長生き=幸せの信望者たちからは、バッシングを浴びそうな話だけど。。。

まぁ、もっとも、ヒトの脳に刺激を加えて、夢もしくは幻覚を見させることが可能な時代には、脳以外の身体は、取替え可能になっているのかもしれないが・・・・。そうなると、脳の病気以外は、病気じゃなくなる・・・・・。

| | Comments (1)

クラリスロマイシンとインフルエンザ

20091019_knottiness今回のエントリーは、私の現場での生々しい出来事。。。。なんちゃって。。。。


某メーカーから、『クラリスロマイシンの粘膜免疫増強作用とインフルエンザウイルスの感染抑制効果』ってタイトルの印刷物を貰った。

読んでみたら『えっ、えっ、ちょっと、まってぇ~』って、感じだった。


つっこみどころは、裁判で言えば、『主文、被告人を~~~』じゃなくって、暴論、、もとい、傍論のところ・・・・・だから、クラリスロマイシンの効果とは関係ない。

う~ん、、だけど、気になる・・・・知らない医療人は、、、、誤解するじゃん、、、、それって、よくなくない???でも、誤解しても大勢に影響はない・・・・けど。

っていうか、メーカーの持ってきたものを、じっくり読んじゃイケナイ???


で、その突っ込みを入れたくなったのは、、、、

   ・
   ・
1.ヒト型インフルエンザウイルスの増殖率と組織障害性は、気道粘膜上のプロテアーゼとその阻害物質、さらに分泌型IgAの存在量比で決定されている。

細胞から出芽したばかりのヒト型インフルエンザウイルスの膜融合蛋白質のHAは、前駆体型のため膜融合活性を示さず、ウイルスはこのままでは感染性と増殖性を示さない。

このウイルスが感染性を持つように変化する為には、前駆体型のHAがプロテアーゼによって限定分解を受けて成熟型に変換される必要がある。しかしインフルエンザウイルスは、他のウイルスと違ってプロテアーゼ遺伝子を持たないため、ウイルス膜融合蛋白質前駆体の限定分解には感染宿主のトリプシン型プロテアーゼを利用しなければならない。その為、宿主細胞のトリプシン型プロテアーゼがウイルスの感染性と増殖性を決める重要な因子となっている。。。。
   ・
   ・
ってところ。。。。

最初、出芽する時、HAからNAによりシアル酸が切り離される、、、、って話しかなぁ?って。だけど読み進めると、なんか違うんだよ!(ココ!タミフルのターゲット)

アラ、コレ、ウイルス粒子のRNAが宿主細胞質中に放たれる直前に、HA自体が“ちょんぎれる”話だ。

でもこれ、読むと、出芽したウイルス粒子が、他の未感染の細胞に吸着する前に、HAが分解されて成熟型にならねばならないって読めるよねぇ?

推理力を働かせるにしても、日本語の表現の限界であるにしても、どうやっても、吸着後、エンドソームを形成し、細胞内に取り込まれた後の、、、、というイメージは描きにくいんじゃないかなぁ!

いずれにせよ、吸着する前にHAがトリプシン型プロテアーゼで切断されてしまっては、吸着できない。だって、吸着する為のHAのシアル酸認識部位は、切断され捨てられちゃう側にあるんだから・・・・。

シアル酸認識部位を持たない、成熟型?HAで、どうやってウイルス粒子は宿主細胞を目指すというのか・・・・?


この論文の趣旨は、こんな所にあるわけじゃないので、端折ったのかも知れない。。。。でも、端折りすぎ・・・・だと思いませんかぁ?


さてさて、前回のエントリーで、小児感染症に“抗生物質”の使用が少なくなってきたって事を書いた。

喜ぶべき事だとも書いた。

そういうご時勢の中、過日、お子さんを持つお母さんから電話を貰った。

質問の趣旨は、「抗生物質を飲むと、子供にアレルギーを発症しやすいって聞いた。夫婦共にアレルギー体質なのだが、病院で貰った抗生物質は飲まなければならないか?」というもの。

私は、感慨にふけってしまった。。。。衛生仮説(hygienehypothesis)も、世のお母さん方に浸透しつつあるんだぁ。。。。って。
ウルウル(T_T)ウレシイ

と、涙ぐみながら、患児の抗生物質絶対適応の有無を確認し、、、、、、、、抗生物質の免疫系の発達に与える服用の頻度と量とのバランスを、、、、、、、で、、、、、、、と、アドバイスした。。。。。(かなり脚色中・・・)

免疫学が好きで進化にも手を出したせいかどうかわからないけど、私は、常在微生物は、ヒトの発達・発育に関与しているって感じている・・・・・っていうか、あたかも、ヒト細胞中のDNAに足りない遺伝子を常在微生物の持つ遺伝子が補完している・・・・ように感じている。(成人の抗生物質とアレルギーの関係は“まゆ唾”っぽい?)


タミフル登場で、世の中のコンセンサスが、「インフルエンザはウイルス性疾患で、ウイルスには抗生物質は効かない」って浸透してきたところなのに、『クラリスロマイシンがインフルエンザに効きます』なんてやったら、20年、逆戻りしちゃう。

私は、クラリスロマイシンに“抗菌作用”がある限り、この「インフルエンザに効く」って現象を臨床応用する事に“賛成”するつもりはないなぁ。だって、理屈からすりゃ、予防的に飲み続けなきゃ意味ないんだからねぇ。

メーカーは、この粘膜免疫増強作用だけを切り離した薬剤を開発すべきだ。予防投与できる“抗インフルエンザ薬”として。

まぁ、治療にしても予防にしても、タミフル、リレンザがショボイので、次の一手が開発されるまでの間の繋ぎで、『抗菌作用を期待して投与しているわけではない』を患者さんに理解してもらい、同意の上で、投与するのは吝かではないけれど。。。。。
 
 
 
再度、くどいけど、書いておこう。インフルエンザ粒子がシアル酸をターゲットにHAを使って細胞に吸着し、その後、エンドサイトーシスに細胞内に取り込まれ、そのエンドソーム内で、HAがトリプシン型プロテアーゼで切断され、、、、(アマンタジンのターゲット M2プロトンチャネルが仕事するのも、この状態の時)、、、、、その後、インフルエンザRNAが細胞質に放出され、複製され、成熟して、宿主細胞膜に裏打ちするように並び、その後、出芽する(出芽した後、遊離するのを阻害するのがタミフル)。

簡単だけど、コレくらいのウイルスライフサイクルは押さえておかないと、薬の作用機序は理解できないよん。

シアル酸は全身の細胞に発現している糖鎖だから、インフルエンザ粒子は、血流に乗って全身に移動し、血管内皮細胞も含め全身の細胞に吸着し、取り込まれる。。。。が、HAを切断できる酵素を発現している細胞が、気道粘膜に限局されるから、インフルエンザウイルスにより破壊される細胞は、気道粘膜に限局される。。。。しかし、このトリプシン型プロテアーゼで切断されるHA側の部位の遺伝子領域は、変異しやすい、、、、。

ここまでが、基本中の基本・・・で、さらに、要所々々で、免疫学的な人体の側の個性が顔を出すから、ややこしいが、ここは、きっちりと分けて考えられるようになっておきたいところ。

全身に普遍的に存在するプロテアーゼで切れちゃうアミノ酸配列をコードする塩基配列に変異したら、、、、、、全身の細胞が破壊される。強毒性型のウイルスだ。また、人間の側の個性で、切断しちゃうと、そのウイルスは、その人にとっては強毒型のウイルスとなる。逆に、強毒型のウイルスでも、100人中100人死なないのが、ヒトの多様性。

んで、発現するプロテアーゼとそのインヒビターの発現量に個人差がある・・・・・。どうして、プロテアーゼとそのインヒビターを同時に発現してるんだ?人体は?ブレーキ踏みながらアクセル踏んでスピード調節してるみたいなもんじゃん??って問いには、赤芽球とエリスロポエチンの関係を例にするとわかりやすいかも!要するに、冗長が生命の“ロバスト性”を実現しているわけよ!

タミフル、リレンザの作用機序は、出芽するまでを許してしまう。だから、強毒性型のウイルスに効くって思っている人は、オメデタイ。

この理屈の強毒性型のウイルスが出現したら、、、、、、タミフルよりクラリスロマイシンの方が、効きそう、、、って思うのは、自然な事だ。。。。ただ、クラリスロマイシンの“理屈”が、試験管内ではなく、人体で効果的じゃなければならない。最近じゃ、ヒトから取り出した細胞使っての試験管内のことも、in vivo って言ったりするらしく、ややこしいから“人体実験で”って言っておくけど。。。。

じゃ、香港で流行したH5N1型鳥みたいに、NS1遺伝子が関与するサイトカインの働きに“抵抗を示す”タイプの強毒型のウイルスの場合は、、、、、どうなるんだ??

まぁ、クラリスロマイシンは、感染の最前線、すなわち粘膜での侵入を許さないって理屈だから、効きそうだけど、、、、“人体で”で証明できなきゃ・・・ねぇ!?
 
 
と、余韻を残しつつ、次回に続く・・・・・・・(のかっ?)

| | Comments (0)

FasLの非アポトーシス作用

20091002_evolution_theoryこのタイトルに、ギョっとした方もいるのではないだろうか?私も、『ギョ』っとなった。

Fas のリガンドに、アポトーシス誘導以外の作用があるなんて!!

・・・・これは、とりもなおさず、Fas 自体に、そのようなシグナルを伝達する経路が存在していたという事だ。あるいは、経路を共用していた。。。。。

喩えれば、ゴルゴ13 がターゲットに向けて放った銃弾が、相手(場合)によっては致命傷にならず、それどころか“益々血気盛ん”になってしまう・・・・・みたいな現象だ!

細胞:FasLの非アポトーシス作用

Nature 461, 7264 (Oct 2009)

細胞膜貫通タンパク質であるFasL(Fas ligand)は腫瘍壊死因子ファミリーに属し、免疫調節で主要な役割を担っている。

FasLがその受容体に結合するとアポトーシスが誘導されるが、FasLの細胞機能の中で細胞死がどの程度重要なのかは明らかになっていない。

今回、分泌型FasLは欠くが膜結合型FasLの発現は正常であるマウス、あるいは膜結合型FasLは欠くが分泌型FasLは産生するマウスを遺伝子ターゲッティングにより作製して実験が行われ、可溶性FasLがアポトーシスとは無関係の機構で自己免疫と腫瘍形成を促進することが示された。

Letters to Nature p.659


進化論的に見りゃ、妊娠中、妊婦の血糖値が上昇するのは、太陽が東から昇るが如く、生理的だ。胎児は自分への栄養を多くする為に、母親の血糖値を上昇させる。。。胎児側の因子が、母体のインスリン抵抗性を惹起させるのだ。。。。。

その為に、胎児はすくすく成長するわけだが、、、、産後の栄養管理が行き届いた現代では、胎児がすくすく育つ事は、デメリットとして考えられるようになった。

論文中にある『しかし、胎児の過成長、肩甲難産、帝王切開、高血圧性疾患のリスクは減少した。』と言う言葉が如実に表している。。。。。


私は、このような状態を積極的に治療することが、はたして良い事なのか疑問に感じているのだが、、、、、

(小学5年生で自殺しなければならない子供を生み出す社会環境は、こんな所から始まっているのかも?本来なら淘汰されていた脆弱な子供が生まれる。生まれた後も過剰な介入。子供のささいな喧嘩に介入する教師も教師だが、それを問題にする親も親。虐められた子供の親の過剰な反応が教師の過剰な反応を誘導する。もしくはサボタージュを誘導する。世の中のすべてが、現象に過剰に介入しすぎるように思うのだが・・・・妊娠や老化に介入する・・・・良い事なの??そういゃ~、万引きした子供の親の中には、万引き出来ないようなシステムを作っていなかった店が悪いという輩がいるらしい。。。。妊娠中の高血糖が悪い事だというのに、少し似ている・・・・かなっ?)

軽度妊娠糖尿病に対する治療の多施設共同無作為化試験

A Multicenter, Randomized Trial of Treatment for Mild Gestational Diabetes

M.B. Landon and others


背 景

軽度妊娠糖尿病に治療を行うことで、妊娠の転帰が改善されるかどうかは明らかでない。


方 法

妊娠 24~31 週で、軽度妊娠糖尿病の基準(経口ブドウ糖負荷試験で異常を認めるが、空腹時血糖値は 95 mg/dL [5.3 mmol/L] 未満)を満たす女性を、通常の出生前ケアを行う群(対照群)と、食事療法・血糖値の自己測定・必要に応じてインスリン治療を行う群(治療群)に無作為に割り付けた。主要転帰は、死産または周産期死亡と、高ビリルビン血症、低血糖症、高インスリン血症、分娩外傷を含む新生児合併症の複合転帰とした。


結 果

958 例のうち、485 例を治療群、473 例を対照群に無作為に割り付けた。複合転帰の頻度に両群間で有意差は認められなかった(治療群 32.4%、対照群 37.0%、P=0.14)。周産期死亡はなかった。しかし、治療群では、対照群と比較して事前に規定した副次的転帰のうち、平均出生体重(3,302 g 対 3,408 g)、新生児脂肪量(427 g 対 464 g)、妊娠期間に比べて体重の重い新生児の割合(7.1% 対 14.5%)、出生体重が 4,000 g を超える新生児の割合(5.9% 対 14.3%)、肩甲難産の割合(1.5% 対 4.0%)、帝王切開の割合(26.9% 対 33.8%)が有意に減少した。また、妊娠糖尿病に対する治療の実施は、通常ケアと比較して、妊娠高血圧腎症と妊娠高血圧の発症率低下にも関連していた(2 つの複合発症率 8.6% 対 13.6%、P=0.01)。


結 論

軽度妊娠糖尿病に治療を行っても、死産や周産期死亡、新生児合併症を含む複合転帰の頻度に有意な低下はみられなかった。しかし、胎児の過成長、肩甲難産、帝王切開、高血圧性疾患のリスクは減少した。(ClinicalTrials.gov 番号:NCT00069576)


N Engl J Med 2009; 361 : 1339 - 48.
(C)2009 Massachusetts Medical Society.


インフルエンザの予防接種の案内が65歳以上の人を対象に届いている。私の母親のところにも届いた。色々と記入するところが多く、ブツブツ文句を言いながら書いている。

『効果あるのかなぁ?』と母

これに答えるには、ワクチンの投与経路により誘導される抗体の違いから始めなくてはならない。。。。いつもの事だが、説明が面倒(どうせ理解されない)なので・・・。

『やってみなきゃ、わかんないよ』と私。


巷でも、私の母同様、疑問に思っている人は多いだろう。


政府、行政、専門家・・・・・彼らの答えは、、、、ハッキリ言って、韻文調で“心に訴える答え方”なんだよなぁと感じる。


理論的に知性に訴える説明じゃない。


それが証拠に、筋注での投与では IgG クラスが誘導されるだけだから、感染予防には効果は無い。ただ、発症するかどうかは、産生される IgG の量による。量は体質とその時の環境によって決まる。。。。とは説明しない。

吸入(現在、開発中)ワクチンなら、インフルエンザウイルスの人体への侵入経路である粘膜面に分泌型 IgA が誘導されるから、この量が十分なら、文字通り感染が予防される事になるのだが・・・・・。

ポリオは感染経路通りにちゃんと飲ませてるのにねっ。(でも、ロジカルな説明はなされてるのかなぁ?お母さん方はしってるの?何故、注射じゃないのか?あっ、下手に説明しとくと、インフルエンザの時、困っちゃう?喉や気管から入るのに、どうして注射なんだ?ってやぶへび?)


ところで、感染の予防と発症の予防、、、、違いを理解している庶民はいるのだろうか?


新聞などでは、『発病しても重症化しない』と書いてある。まさに IgG が十分にあれば、サイトカインストームが惹起される体質の人を除いては、重症化しない。正しい事を書いてはいるのだが、、、、、語数制限しちゃイケナイよねぇ!理論的な話をする時には!


専門家じゃなくても話せばわかる教養のある人はいるはずなのに、ロジカルな説明がなされないのは、理解不能な人にレベルを合わせているからだろう。


これって、、、、、やっぱり、、、、宗教、、、それも仏教なら大乗仏教・・・だっ!


私が、常々、感じている“現代医療と宗教の類似性”は、こんな所から来ているのかしれない。


世の中(庶民)のコンセンサスでは、「血糖値が高い事は悪い事だ!」がある。

If "状態" ne "妊娠" {
print "「血糖値が高い事は悪い事だ!」"\n;
} else {
print "「血糖値が高い事は胎児には良い事だ!」"\n;
}

は、庶民には難しい!

ならば、すくすく成長する事も“悪い事=リスク”にしちゃえば、簡単!!


私の言う事を聞いていれば、幸せになれますよ!!
   なみあむだぶつ(念仏)
   ほうれんげきょう(題目)

おおっ!!

ゴルゴ13 のターゲットのターゲットのように、人体のナゾは、まだまだ深い。


医療で心に訴えるお話してどおすんだ?ってのが私のスタンスなんだけど、心に語りかけて欲しい人(患者)が多いのなら、『なるようにしか、ならねぇよ』じゃ救われないってのも、理解は出来る。


一体、私は、なにをしたいんだろう???


業界紙をみれば、薬剤師学術大会でどっかのバカが“これからの薬剤師”の仕事のやり方を蕩蕩とといているらしい。自分らで“患者に良かれ”と思ったことを押し付けてるわけだ。そんな事、望んじゃない患者だって多いのに。

これだって、『私に任せれば・・・・』だ。宗教だよ。


やっている事をサイエンスにしたいなら、サイエンスは“残酷”だという事を理解しなきゃ!価値観を押し付けて、私に任せなさいっ・・・・は、牧師や坊主の仕事だろう!!


・・・・・だけと、最近、お坊さんか牧師さんになりたい私。。。。。分子生物学は趣味にしたい。。。。。もう、すでに、趣味かっ!

(。_゜)☆\(ーー;)バキッ  happy02

| | Comments (2)

C型肝炎の治療効果予測マーカー

20090918_the_reverse__side(写真は、ゲーム【テトリス】の製造工場)

松本清張の短編『葡萄唐草模様の刺繍』に出てくる、テーブルクロスを売っている店の女主人を、良い人か悪い人か、はっきり言える人はいないだろう。。。


夫婦二人で出かけたヨーロッパ旅行。町で見かけた素敵なテーブルクロスを気に入り、売っている店を教えてもらう。店にはいろいろな品があり、輸出はしてないとのこと。妻は大喜びで買い求めた。

夫には別に愛人がいて、妻にばれないように後で彼女の分も買うわけだが、その時、女主人に『これは、妻の知らない自分の友人に贈るものだから、どうかそのつもりでいてほしい』と。女主人は言葉の意味を十分理解して『ウイ、ムッシュー』と。

後日、愛人が殺され、テーブルクロスが重要な意味を持つ事になる。

東京の警察から照会があった女主人は、男との約束を頑なに守ってくれる。。。。


女主人の事情を知っている読者は、女主人に対して『この女は悪いやつだ』とは思わないだろう。事情を知らなかったら、、、、、、警察に嘘つくなんて、、、、、って?


私は、最近、郵便やさんが非常にサービスがよくなったことに戸惑いを覚えている。

書留を配達してくれる時など、以前なら『書留だから印鑑・・・、ここに』みたいにぶっきら棒だったのが、『お昼時に申し訳ありません。お手数ですが、書留ですので印鑑をお願いします』『今年も、10月から年賀はがきを販売します。ご自宅までお持ちいたしますので、どうぞ、よろしくお願いします』だもん。

ハッキリいって、ちょっと気持ち悪いのだが、これに満足している国民も多い事だろう。

でも、郵便の民営化は“悪”らしい。私には、何が悪なのかさっぱりわからないのだが・・・。『葡萄唐草模様の刺繍』のように、私の知らない事情があるのだろうか?

全国民を巻き込んで、民営化を“悪”にしちゃうんだから、勘繰りたくもなる?

デレビでやっているのは、地方では郵便局が無くなって“不便”になった、老人は年金を受け取るのも、一苦労している。。。。っていうものだ。私の知る限り・・・。

地方の人達が不便に感じるのは、今まであったものが無くなったから??それとも、都会のように便利なところと比べて、、、隣の芝生は青いのに、、、ってこと?

不便な事に“不満”を漏らせば、その不便を“悪”にしてくれて、国が不満を払拭してくれる・・・・・。


---なんて、いい国なんだろう---


でも、小泉純一郎が嫌い・・・・だから、ヤツが決めた事はぶち壊してやる・・・だったら、、、、、


---なんて、怖い国なんだろう---


さて、知らないと、印象が違うってものを、もう一つ紹介しよう!

この論文を読む前に、【ミトコンドリアが進化を決めた】ニック・レーン著を読んでいたら、、、、本論文中の「この研究の倫理的側面については、本誌8月27日号 Editorial p.1057を参照していただきたい」に対する印象が違うはずだ。

これは、私が責任を持って保障しよう。大した事じゃないけど。

細胞:欠陥ミトコンドリアDNAの交換修理

Nature 461, 7262 (Sep 2009)

ミトコンドリアDNA(mtDNA)は母親から子へと受け継がれ、精子のミトコンドリアは胚のDNAに全く寄与しない。

mtDNAの変異は、2型糖尿病、ミトコンドリア性筋障害や神経障害をはじめとするさまざまな疾患と関連している。

8月26日に本誌オンライン版に先行発表され、今週号に掲載されている論文では、非ヒト霊長類モデルを用い、核を取り除いた卵にほかの卵から紡錘体-染色体複合体を移植することで、欠陥のあるミトコンドリアゲノムを交換できることを実証している。

この実験では、2匹の雌アカゲザルから得た未受精卵が、「核」および「細胞質」のドナーとして使われた。

こうして作製した卵を受精させて胚まで発生させ、それを代理母に移植した結果、健康な双生仔が生まれた。

この2匹は、ミトコンドリアの可視化に用いられるプローブにちなんで、MitoおよびTrackerと名付けられた。

この結果は、mtDNA疾患の家系で疾患の遺伝を防ぐ見込みのある方法を示唆している。

この研究の倫理的側面については、本誌8月27日号 Editorial p.1057を参照していただきたい。

Articles p.367

News and Views p.354


民主党には、叱咤激励のつもりで書いている。責任が伴った上で行動する人に対して、文句ばかりをいうのは、私の主義に反するからだ。(無責任に言葉を発するヤツは嫌いなだけ。理路整然としていればいるほど)

無駄を省く・・・が民主党の主徴だが、無駄の定義が難しい。もちろん、こんな事は私が言うまでも無いが、実体、、、現実を知らないで言っているとすれば、政権の座を奪われるのは必至だ。


たとえば、医療費を抑制する為には、こんなことが有用だ。

インターフェロンが効く人と効かない人を予め選り分け、無効な人には投与しないという方法だ。

現実は、残酷だ。論文では『患者にとって負担の大きいインターフェロンを使う治療計画が遵守される率が上がって臨床成績が改善される可能性が出てきた』と言うところにしか注目してないが、結局、背反する現実を言葉に出来ないでいる。

せっかく効果がある遺伝のタイプなのに、お金が無いから治療を継続できない、、、、こんな無念な事は回避できますよ・・・と言っているわけだが、今まで、藁をもすがる思いで注射していた人達には、『あんたたちには注射打っても意味無いから、これからはしません』というエビデンスにもなるわけだからね。

現実的には、薬の効かない人に薬を投与しても“意味は無い”ばかりではなく“副作用”が心配なのだが、世の中の人は薬を使用しないと不安が増徴するらしい・・・・。

民主党のポリシーは、不満のある人の言葉は、何が何でも聞き入れるということみたいだが、使用しても意味の無い人が『俺たちを見捨てるのか?』と言い出したら、どうするんだろう??

やるんだろうなぁ・・・・きっと。無駄遣い。

医学:C型肝炎の治療効果予測マーカー

Nature 461, 7262 (Sep 2009)

およそ1億7,000万人ともいわれるC型肝炎患者の多くは、深刻な症状がみられずに生活を続けているが、患者のほぼ4人に1人は肝硬変を発症する。

今回、C型肝炎治療に対する個々の患者の応答性を予想するバイオマーカーが発見され、患者にとって負担の大きいインターフェロンを使う治療計画が遵守される率が上がって臨床成績が改善される可能性が出てきた。

この新しいバイオマーカーは「1文字」、つまり1つの塩基の遺伝的変異であり、インターロイキン28B(インターフェロン-λ3)をコードするIL28B遺伝子近傍のDNA領域でT(チミジン)がC(シトシン)に置き換わっている。

この知見により、ヨーロッパ系(IL28B周辺の変異が高頻度でみられる)、アフリカ系、そしてアジア系の患者の間での治療成績の違いがある程度説明される。そして重要なのは、このマーカーが臨床にすぐに役立つことだ。

Letters to Nature p.399

News and Views p.357


無駄を省く、、、、無料にする、、、、結構な事だ。

政策が悪い、、、不満を持つ人達は、満足している人達より声をあげやすい。

国の舵取りは、ピース余りのジグソーパズルだ。それも、かなりの余りのある。それをピッタリと合わせるのは不可能な筈だが、名案があるらしい。民主党には。公務員を減らすと言っておきながら郵便局の公務員は増やすんだからシロウトにはわからない領域だ。御手並み拝見!


もっとも、国民の不満を洗いざらい払拭した後、メチャクチャになった日本を、『ホラ、あなた達国民が、要求ばっかりしたから、こんなになったんだよ』って言うなら、私は、民主党支持者になるだろう。

ケネディは『あんたら、国に何かをしてもらおうなんて思っちゃイケナイぜ!あんたらが国に何を出来るか考えなきゃ国なんて良くなんないんだから』って言ってた。

これを言う為に、一旦、『我がままを押し通すと、国も壊れる・・・』ってのを国民に理解させる機会を作っているとしたら、民主党に献金もするよっ!!

| | Comments (2)

エイズとインフルエンザとスギ花粉

20090909_multiplication先日、患者さんとのやり取りで、ある事を気づかされた。

そのやり取りは後述する事にして、気づいたことと言うのは、微生物は増殖するという事を知識としては知っていても、マスクのインフルエンザ予防効果を判断する知恵にはなっていないという事だ。

これは、おそらく間違いないと確信したのだが、日本でエイズが増えている原因もここにあるんじゃないかと。

『5回のうち、4回もコンドームつけてんだから、ほとんど染んないんじゃない?』

『事実、他のヤツ等も、そうしてて染ってないんだから』


新聞やテレビ、ネットでも良く見かける『インフルエンザの予防に関しては、マスクを過信しないように・・・』にも、理由は書いてないし言ってない。多分、こんな事は誰でも知ってるから、敢えて書かないし言わないのだろうが、、、、


知ってても、知恵になっていないんだから、書かなきゃダメ、言わなきゃダメだと思うんだけどなぁ。


って、わかり易く言えば、ウイルスは体の中で“増殖”するから、1個でも入ったら、“感染成立”って事なんだよね(発病するかどうかは別問題)。1個が2個、2個が4個、4個が8個、8個が16個、16個が32個、・・・・・って指数関数的に増える。

マスクをせずに、最初に10個体に入ったら、最初の増える過程が省略されたのと、同じ事。そして、マスクをしている間は1個も体に入らなかったとしても、24時間、マスクをし続ける事は、不可能。一瞬でもマスクを外した時に、1個が体に入ったら、マスクをしていないのと同じ事。。。。(1個が10個に・・・って言うと『ふーん』だけど、ウイルス暴露が10倍っていうと『うわっ』てなり、マスクをすると1/10に減る、9割カット出来るって言えば『おおっ』ってなるんじゃない?)

5回のうち、4回コンドームつけて性交しても、1回、“生”でやった時に、HIV に遭遇したら、、、、、後の4回は、無駄骨。。。。。。


患者さんとのやり取りは、こうだ。

患『マスクって、効果あるのかねぇ?』
私『インフルエンザの予防って事ですか?(まっ、今の時期だからなっ)』
患『うん、そう。花粉症なんかには、結構イイでしょう?大きさ(粒子径)が違うから、花粉には効くのかねぇ?』
私『うん、いや、粒子径は、あんまり関係ないんですけど・・・・』
私『まぁ、気休めでも、しないよりはしたほうがいいんじゃないですかぁ』


現場での私は、ブログの私と違って、とっても歯切れは悪い。っていうか、予防効果が期待できない理由を時間をかけて説明しても、誰にも大げさな利益は無い・・・・?別に高額なもんじゃないし、後で『マスクしたのに罹った』って文句を言われるわけでもないので、適当にやってるんだけど。。。。気分は悪い。自己嫌悪だ。

わかんなきゃ、時間かけて説明したい。。。。でも、その行為が、経営的にマイナスなら、立場上、背任、、、、、。なんて、大げさに自分を納得させてみたり、、、、。

閑話休題。インフルエンザなんてのは、結局、どうでもいいんだけど、こんな感覚が蔓延することが、気がかりなのだ。

予防するには、徹底的にやらなきゃならない。

たとえば、後から非難轟々だった空港の検疫。

10人の感染者がいたとして症状の出ている7人をとっ捕まえたとしても、症状が出ていなきゃ3人は見逃されるわけだ。

時間の経過と共に生体で微生物が増殖するのと同じで、集団の中で感染者も増える。

最初に10人が国内に入り込むのと、検疫して3人に減らせるのと、結局は、結果は同じだ。感染者は、時間が経過すれば、同数になる。数時間、遅くなるだけ。現代医学で、この数時間を有効利用出来るかと言えば『NO』だ。

検疫やるなら、全員を空港で最低発病するまでの時間は足止めすべきだろう。そうしないと、検疫の意味は無いのだ。中途半端なら、やらないのと、同じ。(他のクリティカルな感染症ならやってる事。感染経路を鑑み、足止する人は限定されるけど)

でも、たかがインフルエンザだから発病するまでの時間、全員足止めは出来ない、、、、何かやらないと、、、、やっているフリしないと後で市民団体やマスコミが五月蝿いから、、、、そして、挙句の果て、、、


『それはそれで、一定の効果はあった』


・・・・・なんてやるもんだから、、、、

『5回のうち、4回もコンドームつけてんだから、染るワケないよ』ってなっちゃう。


それを助長する、日本人の性質、

・・・・・豪華客船が今にも沈没しようとしていた。

「さあ!救命ボートがあります。海に飛び込んでください!」
船員は叫んだが、まだ多くの乗客達はためらっていた。

「誰が一番に飛び込みますか?」
・・・・・アメリカ人達が飛び込んだ。
「紳士ならば、飛び込めますね?」
・・・・・イギリス人達が飛び込んだ。
「さっき、美人が先に飛び込みましたよ!」
・・・・・イタリア人達が飛び込んだ。
「飛び込むことは規則になってます!」
・・・・・ドイツ人達が飛び込んだ。

「みんな飛び込んでいますよ!」
・・・・・最後に日本人達が飛び込んだ。


・・・・・皆がやっている事は、アプリオリに正しい事だと思い込む性質、


これが、サイアク。


インフルエンザなら、笑い話になることでも、エイズやその他の感染症(強毒性のインフルエンザも含む)じゃ、洒落にならない。


あっ、花粉は体内で増殖しません!花粉がどれだけ吸い込まれるか、、、、によって、症状が決まります。教科書的には抗原抗体反応は、用量依存的なものじゃありません(人の感覚では非常に少量で敏感に反応するから教科書ではこういうことになっているけど・・・)って事になっているが、花粉にある抗原蛋白がエフェクター細胞上のIgEに結合する量は、多ければ多いほど脱顆粒を惹起します。人の感覚では“目くそ鼻くそ”ほどの差でも。

だから、マスクをしている間は、症状が穏やかになります。

ウイルス感染予防とは、基本的に予防のロジックが違います!!!


でも、マスク作ってるメーカーもひどいよねぇ。『花粉、ウイルス、シャットアウト』とか書いてあるし・・・・・。フィルターとしての機能が予防効果として同等に機能するって勘違いを助長させる。。。。。。

『マスク正しく装着しないと、ウイルス感染予防効果は期待できません』。。。。なんて注意書きは“甘い”!!

『家を出てから帰るまで、一回も外しちゃダメ。完璧を期さなきゃ、しないのと同じです』くらい、書けないもんかねぇ・・・・。

たとえ似た状況でも、完璧を期さなきゃ結果が得られない事(デジタル的?)と、適当でも適当に結果が得られる事(アナログ的)が、あるって事を知ってりゃ、、、、、、、、


まぁ、いいかっ。

| | Comments (0)

より以前の記事一覧