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December 06, 2011

ノーバート・ウィーナーとFT-86

20111206_ft86「一般に協力というものは、自分の領域について実体験とほぼ十分な知識とを持ち、相手の領域については討論できるだけの知識を持っているということが条件である」

この言葉に出会ったのは、ひょんなことから、、、なんだけど、その経緯(っていうほどのものじゃないんだけど・・・)から。。。

私の場合、薬学生の実習の“ネタ”に、研修医向けのテキストを利用することがある。薬局でセルフメディケーション薬を選択するプロセスに、その思考ロジックが参考になることが多いからだ(といっても、私自身は店頭でのOTC販売の経験はないんだけど・・・)。

で、第3期の学生を迎えるに当たっての“ネタ”探しをしてたら、、、

諏訪中央病院の総合診療科のオリエンテーション用?の pdf ファイルに hit した。その中に、この言葉が書いてあったのだ。
【隣の病い】(ちくま学芸文庫)
・中井 久夫
・筑摩書房
・新書 (ASIN: 4480092668)
・カテゴリー: 医学・薬学
からの“引用の引用”だそうだ。(pdf ファイルでは、【精神科医がものを書くとき[Ⅱ] P51】中井久夫 広英社 より引用って書いてあったけど、たぶん、それはこの本をもとにしたエッセイかなにかだろう。中井氏がノーバート・ウィーナーの言葉を引用した経緯でもかいてあったのかも)

私は、著者の“中井 久夫”を知らなかったのだが、その道では有名な方らしい。ついでに、ノーバート・ウィーナーという人も、恥ずかしながら知らなかった。


でも、その人が提唱した「サイバネティクス理論」は知ってはいた。


渡り鳥の飛行を観察して「通信と制御」という論文を発表し、その中で「サイバネティクス理論」を発表した・・・と。この理論は仮想空間を表現する「サイバー」という言葉の語源になったばかりでなく、コンピュータサイエンスや航空宇宙サイエンスなど多くの分野で応用されている。

ノーバート・ウィーナー は wikipedia で検索すれば、彼の“天才ぶり”が良くわかるのだが、不思議と、巷では“有名”じゃない(みたい)。

さてその「サイバネティクス理論」だけど、、、、

渡り鳥は種類によるけど、一回に何千キロも飛ぶ。もし、出発の時点で、飛び出す方向を決めてるとしたら、その角度がほんの1度でも狂えば全く違う場所にたどり着いてしまう。でも、実際は、ほぼ、ピンポイントで目的地に到着している。しかも、大自然の中を飛んでいくので、天気も湿度も気圧も風向きも毎回違っているはずなのに。。。。

どうして、そんな事が出来るのか?と、ノーバート・ウィーナーじゃなくても、疑問に思うだろうけど、天才は、その後が違う・・・・。

閃いたのは、「弓矢や弾丸のように最初に方向を定めて出発し、直線的に飛んでいくのではなく、途中で何度も軌道修正しながら飛んでいくのではないか」と(知って後ではなんてこたぁないんだけどね、、、)。

そうすると、また、新たな疑問が。。。。

「じゃ、軌道修正はどうやってんだ?」と。

で、すったもんだの挙句、もろもろの考えをまとめ、1947年に「通信と制御」という世界に衝撃を与えた論文を発表し、この論文の中で体系化したのが「サイバネティクス理論」というわけなのだが、、、、

ウーィナー博士が、「一般に協力というものは、自分の領域について実体験とほぼ十分な知識とを持ち、相手の領域については討論できるだけの知識を持っているということが条件である」に至ったのは、氏の経験からなんだろうなぁ・・・と、ふと、おもったりしたわけだ。

博士が立ち上げた研究プロジェクトなど、あっさり解散してしまうあたり、天才であるが故の“奇行”ともとれるんだけど、でも、彼とまともに議論できる“頭脳”を持った研究者が、同時期に周囲に存在していなかった故とも取れる。

で、「協力するって、あいつら、一方的に、オレにおんぶにだっこジャン」って感じてしまったのかも。


まぁ、どんな経緯で、この言葉が生まれたのかは置いといて、つくづく、自分自身を見つめなおすのに、有用な言葉だなぁと感じたわけよ、オレは。世の中、簡単に「協力しますよぉ~」なんて、軽いのりで語るヤツがおおいけど、協力するのは、簡単じゃないんだぞと、いいたいねっ。(オレの周りなんて、自分の領域すら満足じゃないやつらで満たされてるもんなぁ・・・)


さて、周辺環境と「通信(コミュニケーション)しながら制御」し、結果をフィードバックすることを繰り返しながら小刻みに軌道を修正(制御)するってのは、実際、人間なら、だれでもやってることで、動物でも、渡り鳥でもやってることなんだけど、それを“言葉”にしたところが、スゴイ。

たとえば、ドリフト走行。コレ、渡り鳥が目的地にたどり着くプロセスと同じことを、短時間に、激しく、やっている。

で、ドリフト走行といえば、『86』。

(・・・やっと、ここまで来たぁ!!)

FT-86の凄いところは、トヨタがメーカーとして“改造”を奨励しているところ。普通なら、改造はメーカーには敬遠される。GT-Rなんて酷いもんだ。一切の改造は認めない。やったら、メーカー保障は無いってんだもん。それをトヨタは、、、

メーカーとユーザーとチューナーが三位一体となって協力しつつ盛り上げていこう・・・と。

いやいや、まさに、“協力”というのは、コレですよ!!お互いがお互いを必要とし、お互いにお互いが何が出来るのかを知っていて、お互いに要求を出し合える・・・・・・。

FT-86 欲しいぞっ!

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