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December 15, 2010

EML4-ALK Mutations in Lung Cancer That Confer Resistance to ALK Inhibitors

20101215_crizotinib_structureクリゾチニブ、、、、医療関係者なら、名前は聞いたことあるかもしれない。知らなかったけど、今、知りたいって人は、『EML4-ALKがん遺伝子の発見から臨床応用まで』をみてもらうとして、、、、、

固形癌おいても、CML のような“融合型チロシンキナーゼ”が存在していたんだぁ!!

って、びっくりする発見だった EML4-ALK。。。その治療薬、、ってこと。。。

で、CML に対する“イマチニブ”のように、肺がんに対する、文字通り“特効薬”(前回、取り上げた抗コレステロール薬みたいに、NNT が100以上なんてもんじゃなく、1でも有効性を証明できるくらいの特効薬)なのだが、耐性も、同様に早かった。。。。。って話で、その仕組みがわかったよ。。。。って。

イマチニブのターゲット、Bcr-Abl が変異を来たし、耐性を獲得したのと同じように、クリゾチニブのターゲット、EML4-ALK も変異を来たし、耐性を獲得している。。。。

って、今回のタイトルの論文が New England Journal of Medicine誌 2010年10月28日で発表されたのだった。(NEJM のタイトルを拝借しました。私)


んでも、、今回の《EML4-ALK Mutations in Lung Cancer That Confer Resistance to ALK Inhibitors》は、原文要旨を日本語訳にはしない。

っていうか、、、前回のエントリー【新型インフル重症例、「季節性」の抗体原因】で、カッコつけて nature medicine の要旨を訳したけど、かなり時間がかかってしまったからだ。いつも、仕事の合間に、文章、書いてる身としては、、、、、ってこと。


掻い摘まむと、、、

これらの耐性をもったがん細胞は、もともとの肺がんとなった細胞(EML4 と ALKが融合した)が二次的な遺伝子変異を起こし耐性を獲得したんだけど、その変異の場所は、2箇所あったよ。

一つの EML4-ALK に2箇所ってことじゃなく、1箇所変異して耐性化したサブクローンを2種類見つけたよ。

で、それぞれの変異を起こした細胞は、2種類の抗がん剤(ALK抑制剤)で試したけど、どっちにも、スゲェ耐性を示した・・・・・よ。

って内容みたいだ。


でも、がん細胞の耐性って、、、、、

病原微生物の耐性みたいに、、、『抗生物質で殺されちゃかなわんから、耐性化してみましたぁ』ってのと、、、どうも、違うようなイメージがするんだけどなぁ・・・。

“がん”になる人の中でも、もともと、遺伝子が変異しやすい特徴ってバラエティに富んでるんじゃないのかなぁ(転座やトランスポゾン、レトロポゾンなんかも含めて。結果がマズけりゃ“癌”だけど、よけりゃ“進化”だからねぇ)。だから、がんと診断された後、抗がん剤(ALK抑制剤)を使わなくたって、変異して、耐性がん細胞を“生んじゃう人”いるんじゃないの?

いやいや、抗がん剤(ALK抑制剤)を使えば、変異が早まるってコトも考えられるんだけど、通常、1つの細胞のクローンで出来ている“がん”は、それぞれの細胞が、ちょっとずつ、個別の変異を繰り返し、サブクローンを形成したりする。

ってことは、抗がん剤(ALK抑制剤)で死んじゃうサブクローンもいるんだろうケド、そういう“弱い奴ら”が淘汰されたおかげで、もともと、耐性するように変異していたサブクローンが、栄養を独り占め出来るようになって、、、、って、

そう、日和見感染みたいな“残った菌が増殖する”みたいな“理屈”もありなんじゃないのかなぁ?


だとすると、、、だよ!

いつの段階で、一つのクローンだったがん細胞の塊(いわゆる臨床的な癌)に、そういうサブクローンが生まれるんだろう?ってこと、大事っぽい。

もし、EML4 と ALK が融合したてのホヤホヤ、たった一個の細胞が増殖を始めた直後から、二次的な変異をするとすると、、、、すでに、臨床的な“肺がん”と認められる頃には、すでにモノクローンな細胞集団じゃなくって、耐性化した細胞も含むポリクローンな状態ってこともありうるわけで、、、そしたら、抗がん剤(ALK抑制剤)投与は、早ければ早いほど良いわけで、、、、

でも、かなりの進行した(見放された)症例でも、(治験において)すっかり、がん細胞が消えた・・・なんてのも、あったみたいだから、、、二次的な塩基レベルの変異は、個人差が大きい・・・・ってコトなのかもしれない。


こういうのが、事前にわかれば、いいんたげと、、、、ねぇ。

どうなってんだろう?


さてさて、“がん”の話から始めて、どこに行くのかというと、、、、

今まで、私、このブログで“自虐的歴史観”の持ち主を、十把一絡げにコテンパンにしてきた。でも、、“自虐的歴史観”の中にも、“悪性度”の高いのと低いのがいる・・・と気づいた・・・ってことで。

話は喩えになるが、、、

ここは、戦場の野戦病院。皮膚が大きく破れた兵士が担ぎこまれた。片足が吹っ飛んだ兵士も担ぎ込まれた。その時、その治療に当たる医師が、、、、

「こんな不衛生な環境で、消毒や抗生物質も無いところで、メスを振るうなんて、倫理に反するから出来ません。処置したって、二次感染で死ぬ確率は高いです。そんな治療は非人道的です」

とか何とか言っちゃって、なんにもしなかったら、あなたはどう感じるだろうか?

私だったら、、、

この、大ばか者!   と、拳で殴るだろう。もしくは、資格もないのに、自分でやっちゃうとか?


さて、つい最近、菅直人首相が、極東有事に備え、在韓邦人を救出するために自衛隊を派遣するに当たって、韓国側と協議する予定である・・・・と、記者団に話したとか、、、

それを受けて、、、仙谷--おばかさん--長官は、、、「韓国とは、歴史的なんちゃらがあるから、簡単にはいかない、まだ、そんな話をする段階ではない」とかなんとか、言ってるんだと。

これって、野戦病院の“正論派の医師”みたいだと、思いません?

多分、このエピソードって、“自虐的歴史観”の人達の中でもいるであろう、現実主義的に行動の出来る人達を選別するのに、良い“試験紙”になるんじゃないのかなぁと思って、こんな文章を書いてるんだけどさ。


仙谷長官を「エライ!よく言った」って思うか、「バカっ!現実を見ろ」って思うかで、選別できる?


極東有事に際し、在韓邦人を救出する時には、一緒に仕事しているであろうと思われる韓国人のことも、自衛隊が救出することになるんだと思う。

韓国人にしたって、救出される事を“拒否”する馬鹿はいないんじゃない?助けてもらわなきゃ、死ぬかもしれないんだから。いくら、洗脳されて日本人を嫌いでも。

日本でもそうだけど、こんなことしか歴史教育しならないなら、両国とも、歴史って科目はいらない。無い方が、よっぽど、平和になれる。現に、そんなことに興味ない世代は、仲良しだし。

そもそも、“忘却”は、脳の大事な生理機能だ。集団がうまくやっていくために獲得した機能。それを否定するような行動だよね。こんな歴史教育なら。


歴史に関しての対話は、平和なときにやれば良い。

こんな時にさえ、「日本は、歴史的に、、、反省しなきゃならん」なんて、やっぱり、与党の政治家に向いてないよね、仙谷さん。とにかく、現実社会に存在する“現場”と名の付くところに、いちゃ、イケナイ人なんだよ。空想の世界、文学の世界、、、社民党(笑)、、、なんでもいいや、現実への影響が最小限のところにいるべき人だ。


菅直人首相のことは、【安倍元首相に“お馬鹿さん”と言われた仙石さん】でも、合理的な行動のとれる人だと、認めたようにも、本心はいざ知らず、自分のとるべき行動に、合理的に、現実的に、優先順位をつけられる人だと思っている(極めて良性の自虐的歴史観)。

ところが、本来なら、恋女房のはずの官房長官が、“悪性度”の高い“理想主義者”だから、たまんない。もともと、ガチガチの思想家だったところに、「おバカさん」なんて言われたもんだから、逆ギレ、意固地で、合理主義に対する“耐性”が生じちゃったのかなぁ。。。。。いずれにせよ、、、、

Yesマンはいらない、首相である自分にモノを言える、、ってことで、仙谷さんを選んだんだろうケド、そろそろ、この治療法を改めなきゃならない時期に、来てるんじゃないのかなぁ。

菅さんの説得(ALK抑制剤)は、既に、効かないほど、理想主義が研ぎ澄まされる方向で変異(悪性度が高くなる)しちゃってるんだよね。仙谷さん(がん細胞)は。


早く治療しないと、致命的な結果になっちゃう・・・・・かもよ!


そして、野戦病院の“正論派の医師”を、、、大ばか者と思える“自虐的歴史観”の人は、、、

誰に影響されたんだか知らないけれど、その美しいロジックに魅せられているだけだから、こっち(現実主義)に来る事は、たやすいハズ。

そして、平和なときに、“自虐的歴史観”の立場で、議論して楽しめばいいのでは?「小泉、靖国参拝なんて、ケシカラン」とかさぁ。

私、個人的には、英キャメロン首相が北京大で講演した際、胸につけたケシの花が「アヘン戦争を想起させる」って問題にされたけど、「英国じゃ、意味が違う」って一笑に付したって事に、“一理”を感じるタイプだから、日本の政治家の靖国参拝、賛成だけどね。政治家は、これくらいじゃなきゃ。それに、A級戦犯だとかなんとかって机上の理論に付き合うつもりも、ないし。現実の世界、特に政治ではね。


そう、正義の議論は、ハーバード・・・でやろうぜっ!ってこと。

政治的な落とし所(戦争責任だとか、そのA級だとか)の話なんだからさぁ。現実の世界で、今をうまくやる生きるためには、、、一方的な正義の話をしたって、野戦病院の“正論派の医師”になっちゃうから・・・ねっ?

A級戦犯だとか、合祀だとか、これは、これで面白いんだろう。意味を知って、歴史を知れば。のめりこむ人もいるくらいだから。私も平和なときに文学の世界、酒の席のつまみの話でやるならお付き合いするし、100歩譲ったままでもいいし、菅さんのような良性の自虐的歴史観の人なら、積極的に、色々、話も聞きたいって思ってんだよねぇ、、コレがっ。

自虐的に至った過程を。

コレ、興味あるんだよねぇ。。。。。純粋に、脳科学的に、進化心理学的に、、、。

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